リフォーム助成で仕事おこし
活性化へ期待高まる
業界団体にも賛同広げ=北見民商
北海道北見市は共産党など3人の議員提案として提出されていた「北見住宅改修促進助成条例」を3月議会で全会一致で可決しました。実施規則が決まり次第、施行されます。住宅リフォーム条例の制定は、北海道内では名寄、札幌市についで3番目。北見民主商工会(民商)が業界団体とともに要望していたもので「条例を活用し仕事おこしと地域経済の活性化につなげたい」との声が上がっています。
建設業許可を条件としない小谷毎彦市長(左端)に申し入れる菅野智会長(手前右)
同条例は「住宅の改修を促進し、安全・安心で快適な住環境の整備、並びに市内産業の振興及び雇用の安定を図る」(第1条)ことが目的。
市民が住宅の改修工事などを行う場合、それに要した費用の一部を市が助成するもの。市内の建設業者に依頼するのが条件で、100万円以上の工事を対象に一律20万円を助成します(13年3月末までの時限条例)。
増改築に加え、修繕・模様替え(土台、塗装、避難設備の設備工事、建具の取り替え、壁紙の張り替え、その他居住性を良好にするために必要な工事など)と対象も幅広く、使い勝手のいいものとなっています。
民商は数年にわたり、住宅リフォーム制度の創設を市に要望。昨年9月には市内の業界団体にも署名を呼びかけ、左官事業共同組合など3団体から賛同が寄せられていました。
北見民商のSさん=建設=は「大変うれしい。この制度を使って営業に回り、仕事を増やしたい」と話しています。
建設業許可要件を外せ
市に要望
北見民商は3月16日、制定された条例に関連し「市内業者」に建設業許可などの要件を加えないよう市に要望しました。
同条例は「市内建設業者」を「市内に事業所、営業所等を有し、建設業等を営む者で、本条例に基づき別に定める契約者の資格登録をしているもの」と規定。資格登録は今後の検討課題となっています。
札幌市で制定された住宅エコ・リフォーム条例では、市内業者を「建設業許可を受けた業者」と規定し、許可のない業者を排除していることから、民商はそうした条件をつけないよう強く求めました。
小谷毎彦市長は「他町村の状況を調査検討したい」と回答。また、中小企業振興基本条例の制定についても「検討したい」と答えました。
青森県三沢市で県内初の創設
活用めざし運動=上十三民商
青森県三沢市は3月議会で住宅の新築・改築に補助金を出す「産業活性化住宅新築・リフォーム支援事業」の創設を決めました。住宅への助成制度の実現は県内では初めて。予算は1530万円で、5月以降、受け付けを開始する予定です(11年3月まで)。同事業は市内の「建設関連業の倒産防止と雇用維持」などが目的。
補助額は新築の場合、工事費の1%で、上限は30万円。リフォームの場合、100万円以上の工事費の10%で、上限は20万円となっています。
三沢市民が対象で、いずれも市内業者(登録が必要)に工事を依頼することが条件。登録受付期間は4月6日から23日まで。
上十三民主商工会(民商)は、これまで住宅助成制度の学習会などを重ね、市議会では日本共産党議員が再三にわたって実現を求めてきました。
青森県内では昨年11月、企業倒産が125件と前年同時期比で33%増。このうち3割を建設業が占めています(青森銀行調査)。とりわけ米軍基地のある三沢市では、30年ほど前から中心的な商店街が空洞化。街の活性化が大きな課題になっています。民商は、会員や地元業者の仕事おこしと地域活性化に向け、新事業の宣伝強化と事業の拡充を求めていくことにしています。
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