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  トップページ > 業種のページ > 建設土木 > 全国商工新聞 第2923号 4月19日付
 
業種 建設土木
 

小規模工事登録制度・4年間で1億6000万円受注=広島


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広島市教育委員会との懇談。受注増を要望しました(09年12月)

 広島北民主商工会(民商)は、広島市の「小規模修繕登録制度」の改善・充実を求めて運動。05年5月、208社でスタートした登録事業者は現在、247社に増えています。08年度までの4年間で、1287件1億6000万円余を受注。08年度の受注は最高額に達しました。仕事を受注できた会員からも喜びの声が寄せられています。

 広島北民商は制度創設直後、「安佐南北小規模修繕登録者連絡会」(連絡会)を発足させ、会員や読者に登録を呼びかけるとともに、県連や市内の3民商と一緒に制度改善や受注増をめざして運動してきました。
 制度面では(1)登録期間の延長(1年から3年に)(2)毎年2回の追加登録の受付(3)名簿への携帯電話番号の掲載(4)5万円以下の相見積もりの省略―などを実現しました。
 受注が増えたのは、小規模工事・修繕の4分の3を占める学校にポイントを絞ってきたことが要因の一つです。市教育委員会施設課と09年1月に初めて懇談した際、「1件30万円までは学校長に権限があり、年間150万円の予算を持っている」ことが明らかになり、学校訪問に力を入れることにしました。
 同時に、各区の振興課とも懇談を重ね、区ごとの発注状況をつかみ、発注が少ない区へは意識的な取り組みを要望。こうした働きかけが受注増につながりました。
 会員のTさん=建築=は昨年秋、初めて集会所の内装の仕事をしました。3年前から「連絡会」の代表を務め、仕事のやりくりをして広島市、安佐南区、安佐北区、教育委員会との懇談に出かけ、名刺を渡してきました。こうした積極的な姿勢が受注につながりました。
 空調や給排水工事で登録している会員のNさんは今年に入って3件受注。「仕事したことがうれしい」と話しています。市や区との懇談に参加するようになって初めて受注できたもの。以来、支部の集まりに顔を出して、その話をしています。
 一方、登録業者の受注額は小規模工事・修繕の10%にとどまっています。民商では、発注をさらに増やすことを求めるとともに、上限の引き上げや市税と消費税の完納要件を外すことを求めています。


 広島市小規模修繕登録制度
 対象は50万円未満の修繕です。登録できるのは、建築関係は(1)壁・防水(2)屋根・金物(3)ガラス(4)鋼製建具(5)木製建具(6)内装(7)畳(8)錠鍵(9)塗装(10)大工(11)左官―で、設備関係は(1)空調(2)電気(3)通信(4)ガス(5)給排水・衛生―です。
 登録業者への発注は、修繕1件ごとに複数の業者に見積もり照会し、見積金額が最も低い業者に発注する。修繕を要する施設と同一区内の業者に発注することを原則にしています。


 毎年受注・施工
  広島民商 Tさん=内装工事

 私は、この制度を創設させるときから運動にかかわってきました。登録も最初で、会外の業者3人(総合建築、畳、電機工事)を誘いました。創設以来、毎年、何らかの修繕を受注・施工しています。
 建具の建て合わせ、壊れた手すりの修繕、割れガラスの取り換え、ブラインドの羽替えなど本当に小規模ですが、依頼があれば即座に対応しています。
 最初は登録に必要な書類集めが面倒に感じましたが、「後に続く人たちのため」と思いながら手続きをしました。
 仕事が来るとは期待はしていませんでしたが、見積もり依頼の電話があり、受注することができました。今後は上限50万円を100万円に引き上げたいと思っています。

   
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