建設業者ら90人が仕事確保の経験交流=新潟
仕事の知恵と工夫を交流した新潟県連の商工交流会
新潟県商工団体連合会(県連)は1月31日、建築関連業者を中心とする「商工交流会」を開き、約90人が参加しました。地域経済を支える中小業者の役割を発揮して仕事を確保し、危機を乗り越えようと開いたもの。建設政策研究所の村松加代子専務理事が記念講演をし、分散会では商売の知恵と工夫などを元気に交流しました。
「建設産業をめぐる情勢と再生・振興の展望」をテーマに講演した村松さんは、民主党連立政権が社会資本の維持・補修やエコポイント・耐震化で住宅需要を喚起し、「仕事おこし」を進めようとしていることを紹介。「住宅建設や社会資本の施工を担う建設業者が地域にいないと住民の安心・安全が図れない」と強調しました。
さらに新潟県の建設産業の特徴をくわしく分析・解説。公共工事の減少とともに低価格受注競争の問題点を明らかにしました。同時に「地域には建設業者の仕事になりうる市場がある」と強調。住民が要望する生活や住宅の安全を地方自治体の政策に生かして「仕事おこし」に結びつける必要性を述べました。
新潟民主商工会(民商)のMさんと長岡民商のKさんが代表報告。「小規模工事登録制度を活用するために公的施設を訪問、区とも懇談。職員も地域の業者を支援し、仕事確保に向けて積極的に行動することが大事」(Mさん)、「被災住宅の修繕工事や県産材使用の補助金制度、介護保険・障害者住宅や太陽光の助成制度などを積極的に利用して仕事を確保している。制度利用の手続きは厄介だけど、一歩踏み込んでいかないと仕事に結びつかない」(Kさん)と述べました。
午後からは三つの分散会で討論。「工事完成後にお客さんの同意を得て、見学会を開き、補助金制度や県産材の効用などを説明し、仕事につなげている」「ハウスメーカーよりも値段は高いが、良い仕事をし、地域密着で商売を続けている」「介護保険制度を利用した仕事確保に力を入れ、介護施設すべてに顔を出して受注している」などと、厳しい経営環境の中でもさまざまな工夫や努力をして仕事に結びつけていることを交流しました。
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