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  トップページ > 業種のページ > 建設土木 > 全国商工新聞 第2849号 10月6日付
 
業種 建設土木
 
シリーズ 負けてたまるか高騰対策A
上下水道施設業のIさん=ガソリン、洗浄液など軒なみ値上げ


 ゼネコンの孫請けとして上下水道の処理施設などの建設防水をしているIさん。原油高の影響を「仕方がない」ものとせず、親会社に実態をぶつけ、解決に乗り出しています。
 Iさんが仕事で使う洗浄液(18リットル)は、1年前に比べ1・5倍の4500円に高騰。道具・工具類も軒並み値上げされ、なかでも大きな影響を受けているのがガソリン代です。
  親会社もゼネコンに買いたたかかれて厳しい状況なのは確かです。「でも自分らもぎりぎりの線」。そんな思いを親会社にぶつけ、「ガソリン代がこんだけ上がってんねん。なんとかしてくれ」と主張。親会社は「こちらも厳しい。でも高速代ぐらいなら…」とのこと。交通費などの負担を求め、Iさんは価格交渉に乗り出しています。

●親会社と価格交渉 経費を計算し実態ぶつけ
  Iさんが親会社に現状を伝え、交渉できるようになったきっかけは自主計算でした。
  3年前に民商の支部長になったIさん。現場ごとにかかった経費が分かるよう民商の手書きの自主計算書を活用しています。
  複数の親会社と取引しているため、それぞれの仕事の規模、日数、職人の数などで、どれだけ経費が変わってくるかつかむことが狙いです。
  「今までは親会社から言われるまま、決まった価格なんだから仕方ないと思っていた」Iさん。計算書を付けだして、「1日、1カ月でいくらかかるのか」と考えるようになりました。「経費を計算して数字を頭の中に入れて交渉することで、次の仕事も安請け負いしなくなった」とIさんは振り返ります。
  8月の班会では原油・資材価格高騰の実態告発に取り組みました。飲食店や運送業の会員さんの声も多く聞き、「利益のほとんどが燃料代に消える。何のために働いているのかわからない」と話す会員さんもいました。Iさんは自分の親会社との交渉も紹介しながら、「自分の状況をぶつけ、とにかく相手と話すしかない」と呼びかけています。
   
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