原油高被害の抜本支援を
東商連 実態アンケート示し都交渉
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アンケートの結果を示して抜本的な対策を求めた東商連の都交渉 |
東京商工団体連合会(東商連)は4日、「原油・原材料影響実態アンケート中間集計結果」を持って東京都に緊急対策を求めました。
西村冨佐多会長をはじめ4人が参加。河野ゆりえ都議(共産)が同席しました。
西村会長は「アンケート」の結果を示し、「融資制度をつくるなどの小手先の対応ではなく、国も東京都も抜本的な支援を」と強調し、都への7項目と国への6項目の要望の実現を迫りました。
応対した東京都の宮沢副参事は「都としては異例の1000億円の補正予算を組む」と回答しましたが、実際は550億円が新銀行東京の減債に使われ、中小企業対策に回るのは120億円くらいで、そのほとんどが預託金とのこと。「オリンピックの積み立てや新銀行への出資を回収して対策を」との重ねての強い要請に「関係部局に意見を伝える」と回答するにとどまりました。
緊急アンケートから
アンケートは263人から回答が寄せられ、原油・原材料の高騰が、全業種に影響を及ぼしていることが浮き彫りになりました。今年初めの材料価格に比べて2倍を超える値上げもあり、「売り上げに転嫁」できている業者は15%弱。「転嫁した」業者も「売れない状態が続いている」「転嫁しても毎月のように値上がりするため、その都度値上げはできないので困っている」と答えています。
「転嫁は困難」が54・7%と回答者の過半数を占め、「発注先からさらに値引きの要求がある状況」「大手メーカーが値下げを言ってくる」(製造業・建設関係)、「燃料サーチャージは荷主が絶対であり、転嫁できない」(運送関係)、「仕入れは安い朝市、夜市、100円均一ショップを走り回っている」(飲食業者)などの回答もあり、「経営への影響」では97・7%が経費増や利益減などと答えています。
さらに、「人件費の出費を減額」「妻と2人で何とかやっているがもう限界。給料2年8カ月なし」など生活費が出ない状況が明らかになりました。
「ひとこと要望」欄には、「今日店じまいしようか明日しようかの毎日」などの実感とともに、「国民が今、何で困っているのかを国・自治体の人間は分かっているのか」「大会社減税や米国への思いやりをやめるべき」「国民不在の政治をいつまで続けるのか」「景気を良くし、年寄りいじめをしない政治をするべき」などの怒りが書き込まれていました。
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