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  トップページ > 地域のページ > 小規模基本法と地域経済振興 > 全国商工新聞 第3148号12月15日付
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地域 小規模基本法と地域経済振興
 

生かそう小規模基本法

 各地の民主商工会(民商)は、小規模企業振興基本法(小規模基本法)の具体化を求めて自治体との懇談を進めています。商店リニューアル助成制度の創設や住宅リフォーム助成制度の継続などを迫るとともに、施策検討の審議会メンバーに民商の代表を加えることなどを求め、前向き回答も引き出しています。

地元業者の施策要望=香川・さぬき東
 香川・さぬき東民主商工会(民商)は11月19日、東かがわ市と懇談、10月には三木町とさぬき市の各首長と懇談を行いました。小規模基本法に沿った政策を求め、住宅リフォーム制度の実現、継続に前向きな姿勢が見られました。

リフォーム助成継続実施を検討/さぬき市
 さぬき市との懇談(10月29日)では、市長が応対。民商から多田等会長はじめ6人が参加しました。都市計画課長が12年度から3年間、県内で初めて実施した住宅リフォーム制度の実績を説明。「市民から大好評で、3年間で13倍以上の経済効果をもたらし地域経済活性化にもつながった。昨年は500万円の補正を組み、今年も当初予算を超過する申込みがあり350万円の補正を組む予定」と話し、「耐震改修工事への助成も、リフォーム制度を実施したことで進んだ」と報告しました。参加者が「来年度以降もぜひ継続実施して、市民サービスと地域経済活性化をさらに広げてほしい」と要望すると、市長も「3年間の実績を検証し、継続実施についても早急に検討したい」と答えました。

小規模基本法受け市長の態度変化/東かがわ市
 東かがわ市との懇談でも、政策課長が住宅リフォーム制度について「さぬき市の実績を見て一定の経済効果があるのは承知している。消極的だった市長の答弁も小規模基本法を受けて違ってきており、個人的にも非常にいい制度だと思う」と話しました。

小規模工事事業来年度から創設/三木町
 三木町との懇談(10月21日)では、検討中だった住宅リフォーム制度について筒井敏行町長が「まずは空き家対策の中で利用する」と表明。小規模基本法に基づく施策を求めると「いずれ実施する考えがある」と説明しました。
 民商が長年要望してきた「小規模工事等契約希望者登録制度」を来年度より創設。筒井町長は「子育て支援をはじめ福祉政策は充実してきているので、今後は人口減少と地域経済活性化に取り組んでいきたい」と決意を述べていました。

「民商の提案ほしい」=北海道・札幌
 北海道・札幌北部民商石狩支部は11月6日、小規模基本法をめぐって市長と懇談、商店リニューアル助成制度の創設などを提案しました。懇談には河井孝真会長、岡田義輝石狩支部長ら7人が参加しました。
 小規模基本法では、小規模事業者の振興のため、業者から意見を聞くことや定期的な実態調査の実施、施策の妥当性・実効性を図ることなどが定められています。
 河井会長らは、小規模基本法のあらましを説明し、「市として小規模事業者の施策を充実させてほしい」と要望しました。
 市長は「できたばかりの法律で、市としての検討はこれから。民商として何かいい提案があれば教えてほしい」と回答しました。
 事務局長は、群馬県高崎市で実施されている商店リニューアル助成制度が、商店主から大変好評で、地域経済の活性化にもつながっていることを資料を示して紹介。同制度の実現を求めるとともに、「5人以下の事業者」を中心に組織されている「民商の代表を施策を審議する審議会の委員にするよう」申し入れました。
 市長はリニューアル助成や審議会委員についても「検討したい」と前向きな姿勢を見せました。

2市6町に要望=青森・上十三
 青森・上十三民商は先ごろ、小規模基本法の成立を受け、対応する自治体2市6町1村のうち、六ケ所村を除くすべての自治体と懇談、小規模事業者の施策の充実について要望しました。山崎栄作副会長ら延べ23人が参加しました。
 各自治体との懇談では、山崎副会長らが全商連が発表した「日本版・小企業憲章(案)」を手渡し、小規模基本法に基づき、地域循環型経済のための施策を要望しました。
 その中で、三沢市では最大20万円を助成する住宅リフォーム助成制度が5年間継続し、大きな経済効果を上げていることや、空き店舗出店(最大200万円補助)、空き家取り壊し(最大20万円補助)など新たな補助制度が創設されていることを紹介。また、おいらせ町では漁業後継ぎ助成、七戸町では太陽光発電設置へ助成制度を創設していることにも触れ、それぞれの地域に合った施策を要望しました。
 懇談を通じ、三沢市、十和田市で施策を検討する審議会メンバーを公募するなど、小規模基本法具体化に動き始めていることが判明。しかし町段階では具体的な施策について「これから検討したい」との回答が大半でした。
 山崎副会長らは、すでに各自治体で実施している制度も参考に「行政だけでなく、中小業者、自治体職員、住民の知恵を集めて、循環型の地域づくりを進めてほしい」と重ねて要望しました。

全国商工新聞(2014年12月15日付)

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