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  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3165号4月20日付
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「復興」の現状を調査 宮城県を視察

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名取市の復興住宅を視察した全商連の菊池副会長(右から2人目)

 政府が進める「地方創生」で地域活性化が課題となる中、被災地の復興はどうなっているのか ―― 。東日本大震災から5年を迎える被災地の現状と復興の問題点をつかもうと、全国商工団体連合会(全商連)は3月30日から4月1日の3日間、宮城県(石巻市、気仙沼市、名取市、女川町、南三陸町、亘理町)の視察を行いました。菊池大輔全商連副会長らが地元業者や市と懇談し、復興の課題を調査しました。
 気仙沼市では6メートルの防潮堤が建設中。大手ゼネコンによる大規模な工事が着々と進んでいるように見えますが、地域業者から不安の声が寄せられました。
 気仙沼市の共同店舗「だいすき気仙沼 さかなの駅」では、鮮魚、精肉、青果、酒店など9店舗の店主と懇談。11年12月に店主たちが自力でオープンしたこの施設は、人口流出による売り上げ減や人手不足、販路の確保などが課題です。「住民は仮設住宅から復興住宅へ転居し家賃が発生するため、購買力がなくなる」とのことでした。
 仮設商店街も深刻さを増しています。女川町のきぼうのかね商店街では「本設商店街に移るのは50店舗中22店舗のみ。残り28店舗のほとんどは廃業では」と洋品店経営者。南三陸町の伊里前福幸商店街では、観光協会の担当者が「嵩上げ工事のため、一度仮設を近隣に移して、ようやく本設できることになる。1〜2年をめどにと言われているが、もっとかかるだろう」と話していました。
 名取市では、3月20日に居住者への引き渡しがすんだばかりの復興住宅を視察。市内業者56社(うち元請け10社、設計4社)でつくる名取市復興住宅建設推進協議会(協議会)が住宅42戸を建設しました。
 協議会のメンバーは「商工会の工業部会で『被災した業者に仕事を』と何度も要請した」ことや「同品質、同納期のものを別々の会社が作るため、他社との共同、情報共有で完成させた」と受注の努力を説明。「若い世代がそれを体験できたことが今後の復興にプラスに影響する」と期待を話していました。
 石巻市産業課とは、国の地域再生法の第一号認定を受けた再生計画について懇談。「商工業者なくして真の復興はない」としたものの、現時点では、再開発事業などハード面が重点になっていることが話されました。

全国商工新聞(2015年4月20日付)
 
   

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