「増税は震災復興の妨げ」 首相へハガキ 被災3県共同アクション
安倍首相が10月にも消費税増税の閣議決定を狙う中、岩手・宮城・福島の被災3県がつくるネットワークは、「消費税増税をやめさせる被災3県協同アクション」と名付けた要請はがきを集める運動を広げています。
要請はがきは内閣総理大臣宛てで、「生活が苦しくなる」「被災地の復興の妨げになる」など、消費税増税に反対する被災県民の意思を示すものです。
「くらしを考えるネットワークいわて」「消費税率引き上げをやめさせるネットワーク宮城」「福島県消費者ネットワーク」が初の「共同」の運動として取り組んでいるもの。中小業者や消費者、労働者、農漁業、女性など幅広い団体・個人が参加しています。
岩手県商工団体連合会(県連)と県内の民主商工会(民商)では、役員会や班会、加盟する消費税廃止岩手県各界連絡会の街頭宣伝で要請はがきを集めてきました。要請はがきには、次のように増税反対の切実な思いが書きつづられています。
「なぜ経済的に苦しんでいる人をますます苦しめようとするのですか。被災地では明日の生活にも困っている人がいるのに、これ以上の増税は許すことができません」
「個人商売にとっては次々に仕入れが値上がりし、厳しいです。値上げすれば客足が遠のきます。増税は大反対です」
「年金が下がり、消費税が増税されたら、どう生きていったらいいのですか。貧乏人は死ねということでしょうか」
「被災地では生活を立て直すのが大変です。増税は生活を苦しめるだけです」
三つのネットワークの代表者は18日に政府に対して要請はがきを提出し、消費税増税の中止を求めます。
くらしを考えるネットワークいわて…岩手県連や岩手県生活協同組合連合会、岩手県消費者団体連絡協議会など7団体で構成。
消費税率引き上げをやめさせるネットワーク宮城…は宮城県商工団体連合会や宮城県百貨店協会、日専連宮城県連合会、みやぎ生活協同組合など62の企業・団体と164人の個人で構成。
福島県消費者ネットワーク…は財団法人福島県婦人団体連合会、JA福島女性部協議会、福島県漁協女性部連絡協議会、福島県生活協同組合連合会など7団体で構成。
全国商工新聞(2013年6月17日付) |