全原発を今すぐ廃炉に 全国300カ所で原発ゼロ大行動
3月10日を中心に全国300カ所以上で開かれた「原発ゼロ大行動」。「即時廃炉」「再稼働反対」の声を上げながら、各地の県商工団体連合会(県連)や民主商工会(民商)の会員も多数参加しました。
もうけ優先許さない
明日につなげる大集会=愛知県・名古屋市
ドラムなどの音に合わせてコールを上げた参加者たち=3月3日、名古屋市
名古屋市では3月3日、「さよなら原発in愛知 3・11明日につなげる大集会」が開かれ、約5000人が参加しました。
メーン集会では、詩人のアーサー・ビナードさん、俳優の山本太郎さんが訴え、画家の増山麗奈さんも絵を描くパフォーマンスを披露しました。
久屋広場とエンゼル広場の2会場には、メーンステージの他にも若者ステージ、「市民が決めるエネルギー」「震災と原発・心&心交流」などのブースや子ども広場が設けられ、模擬店も多数出店しました。
愛知県連や労働組合など数団体による決起集会には、山本太郎氏とともに「名古屋・革新市政の会」の柴田民雄市長予定候補も参加。自らが公害によるぜんそくで苦しんだ経験も紹介しながら、「子どもの命や住民の健康より大企業のもうけを優先した結果が福島の原発事故で絶対に許せない。こうしたことを正す政治を名古屋からつくっていきたい」と、原発ゼロと被災地復興への思いを訴えました。
集会後は、2コースに分かれてデモ行進を行いました。
電気料金の値上げ反対=福岡市・北九州市
福岡市では10日、「さよなら原発福岡集会」が冷泉公園で行われ、2000人が集まりました。
民商・福岡県連からは30人が参加しました。
「九電の電気料金値上げ反対」ののぼりを掲げて「原発なくせ」「金より命」「再稼働反対」などシュプレヒコールを上げながら、九州電力本店前までデモ行進しました。
北九州市では、原発の再稼働を許さない「さよなら原発! 3・10北九州集会」が勝山公園で行われ、5000人が参加。各民商から60人が集いました。
作家の広瀬隆さんと俳優の山本太郎さんのトークライブなどがあり、原発の即時廃炉を求める集会宣言を採択しました。
JR小倉駅と九州電力北九州支社の2コースに分かれてデモ行進しました。
原発より命 政策転換を=青森市
青森市では11日、「2013さようなら原発・核燃『3・11』青森集会」がJR青森駅前公園で開かれ、暴風雪警報が出される大荒れの天気の中、県内各地から1300人が参加しました。
集会では、ルポライターの鎌田慧さんが「原発よりも命。新しいエネルギーと産業振興への政策転換を求めよう」と呼びかけました。
十和田市から駆け付けた青森県連の山崎栄作会長は、「むつ市に行ったときも『行動はできないが本心では原発に反対している』と打ち明けてくれる人がいた。できる人ができる精いっぱいの行動をしていこう」と話しました。
伊方廃炉へ全力挙げる=愛媛県
愛媛県では10日、「3・10伊方原発をとめる愛媛集会」に県内の民商などから400人が参加しました。大飯原発の次に伊方原発の再稼働が狙われている中で、24年前には同原発の800メートル近くに米海兵隊ヘリが墜落したこともあり、住民からは不安の声が上がっています。
伊方原発を止める会の草薙順一事務局長は主催者あいさつで「原発の廃炉こそ未来を守る道。そのために全力を挙げる」と決意を表明しました。
再稼働やめ農業を守れ=宮崎県
宮崎県では10日、「原発いらない 3・10宮崎いのちの広場」が開催され、県内の民商などから2000人が結集しました。「命こそ」「再稼働反対」「原発ゼロ」など、参加者はそれぞれの思いをプラカードなどに表現していました。
宮崎の自然と未来を守る会の青木幸雄さんはあいさつで、「川内原発で大事故があれば農業生産が盛んな鹿児島、宮崎はすべてを失う」と強調しました。
全国商工新聞(2013年4月1日付) |