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  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3054号 1月14日付
 
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九電申し入れ 電気料金値上げやめよ!=福岡

 福岡県商工団体連合会(県連)は12月5日、電気料金値上げ申請の取り下げと原発廃炉を求め、九州電力(九電)本店と交渉しました。岩下幸夫県連会長、緑豊重、長野洋三の両副会長、柳明夫事務局長ら6人が参加しました。

1月から署名運動を開始
 九電は昨年11月末、今年4月から家庭向け電気料金を平均で8.51%、企業向け料金を14.22%値上げする案を経済産業省に申請。しかも「再稼働がなければ35%もの値上げが必要」との試算も示しています。
 交渉では、岩下会長が要請書を読み上げ、「原発の再稼働か際限のない値上げを迫るもので許せない」とし、値上げ申請の取り下げと原発を廃炉にするよう強く求めました。
 応対した九電の担当者らは「値上げの申請に至ったことは大変申し訳ありません」とおわびする一方、「燃料費の上昇で、このままでは電力の安全供給に支障が出る」と釈明。原発廃炉については「原子力の選択肢は失うべきではなく、まだ重要な電源である」と推進姿勢を崩しませんでした。
 参加者は、九電の原発比率は4割で、他の電力会社よりも高いことを指摘。「そのことをなんら反省せず、原発が動かなければ今回の申請以上に電気料金を引き上げざるを得ないと言っているのは、再稼働への脅しだ」と抗議しました。
 その上で、東電がアメリカの9倍の値段でLNG(液化天然ガス)を購入していることに触れ「九電の実態は公開されていない。公開せよ」と要求しました。
 さらに、コストや利益を一括計上する「総括原価方式」によって、資産価値の高い原発や「核のゴミ」が増えれば増えるほど、原価が高額になるシステムを批判。同方式の撤回を求めました。

値上げの一方で役員報酬は維持
 また、値上げの一方で、九電役員には高額の報酬(一人平均3100万円)が支払われ、巨額の内部留保をため込んできたことを追及。「社長の給与を公開せよ」と迫りました。
 九電側は、LNGの量的構成が2倍になったとしたものの、価格については回答せず、社長の給料についても回答を拒否。「電気料金値上げの中に、原発推進の宣伝費用が入っているのではないか」との指摘については、交渉の場では否定したものの、後日「宣伝費用は入っている」と、訂正の回答を寄せました。
 岩下会長は「九電の値上げ申請には納得できる理由はないことがはっきりした。九電の姿勢を許さず、県連として値上げと原発再稼働ストップを求める署名運動をすすめたい」と語りました。
 福岡県連は、九電と経済産業省に対し、(1)電気料金の値上げをやめること(2)原発を再稼働しないこと―の2項目に限った署名運動を1月から全県で始めます。県連が電気料金値上げ反対などで署名運動をするのは福岡県連が初めて。署名は2月末までの予定です。

全国商工新聞(2013年1月14日付)
 
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