脱原発で新しい社会へ・JCJが集会
「脱原発、もう一歩前へ」をテーマにした集いが3月17日、東京都内で開かれ、ジャーナリストや市民ら240人が参加しました。JCJ(日本ジャーナリスト会議)が主催。全国商工新聞や週刊金曜日、マスコミ九条の会など7団体が協賛しました。
「脱原発の方向は企業の社会貢献を考えるなら当然」と語った吉原城南信金理事長(舞台中央)
「原発事故から何を学び、どう行動するか」では、脱原発宣言を公表した城南信用金庫の吉原毅理事長や元宇宙飛行士・元テレビ局記者で京都造形芸術大学教授の秋山豊寛さんが問題提起。
吉原理事長は、一人ひとりの幸せ、平等を原点とした協同組合運動の歴史を振り返るとともに「市場原理主義、お金こそすべてとする拝金主義の支配の中で原発事故が起きた」と指摘。「理想を実現するために会社はある」「歴史と現実のつながりを大事にし、新しい社会をつくろう」と呼びかけました。
テレビ局をやめ福島県内で農家をしていた秋山氏は、原発について「犠牲を前提としたシステム」と喝破。
大本営発表に陥ったマスコミのあり方に疑問を投げ掛けるとともに、「自分の行動、言論は何のためかを考えてほしい」と提起しました。
福島の事故は史上最悪の公害
福島原発を告発してきた伊藤達也さんは原発事故を「日本の歴史上最大で最悪の公害」と告発。
原子炉設計技術者の後藤政志さんは「日本が壊滅する可能性もあった事故」とし、冷温停止とされている原子炉についても「まだコントロールできていない」と警告しました。
また、NHK放送文化研究所の七沢潔主任研究員や依光隆明・朝日新聞特別報道部長らが「ジャーナリズムの責任と課題」について、取材談を報告し、活発な討論を繰り広げました。
全国商工新聞(2012年4月2日付)
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