全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3016号 3月26日付
 
 

3・11「原発ゼロへ」 全国150箇所で集会、パレード

 東日本大震災から1年を迎えた11日、被災者の生活と生業の再建を願い、原発のない社会をめざした集会やパレードが150カ所を超える地域で取り組まれました。「原発ゼロ」の一点での共同は大きく広がり、インターネットで参加を呼びかけるなど青年たちが力を発揮。各地の民主商工会(民商)の会員も「生活と商売を破壊する原発はなくせ」と声を上げました。

「震災復興 なくせ原発 3・11行動 in 東京」
 東京都内の井の頭公園で開かれた「震災復興 なくせ原発 3・11行動in東京」は、8000人が集いました。「原発の再稼働は許さない」「ふるさとを返せ」とゼッケンやプラカードを持った参加者が会場を埋め尽くしました。
 「子どもを放射能から守りたい」との思いで参加した母親や復興の遅れに怒る青年、「原発事故を風化させない」と決意を新たにする女性たちの姿も見られました。
 国分稔全商連会長をはじめ都内の民商からも青旗を掲げて多数が参加。北沢民商の会員=運送=は「福島原発に週に3回、資材を運んでいるが核燃料廃棄物が積まれたままになっている。電気は原発に頼る必要はない」と怒りをぶつけていました。
 メーン集会では、被災地から3人が発言。岩手県田老町漁協の前川昌人さんは「1年たって何も変わっていない。消費税を上げる前に、年金を下げる前にやることがあるはず」と声を詰まらせながら訴えました。
 宮城県の坂総合病院の矢崎とも子医師は、以前から問題視されている自宅避難者の問題を取り上げて、「避難所で生活ができない障害者や介護が必要な人は被災した自宅でひっそりと過ごしています。行政のすばやい行動が求められています」と実態を告発しました。
 福島県労連の斎藤富春議長は「原発事故から1カ月間、行方不明者の捜索がされなかった。原発事故がなければ救えた命があった。原発をなくしたい」と訴え、会場から共感の拍手がわきました。
 海外からは、ドイツ環境自然保護連盟のエアハルト・シュルツ氏がドイツ国内での原発をなくすたたかいを紹介。学生や教職員、科学者、弁護士も多彩な活動を報告しました。
 福井県などの集会会場と電話で結んで実況中継する場面もあり、エールを送りました。
 14時46分には鐘の音が鳴り響き、参加者は震災の犠牲者に黙とうをささげ、被災者本位の復興を誓いました。
 集会アピール採択後、JR吉祥寺駅までパレードをしました。

「原発いらない!福島県民大集会」参加16,000人

Photo
1万6000人が会場を埋めた「原発いらない!福島県民大集会」

 「原発いらない!福島県民大集会」が郡山市の開成山球場で開かれ、全国から1万6000人が参加しました。全国の団体や個人に賛同を呼びかけ、福島県商工団体連合会(県連)や郡山、白河民商も賛同団体となり、「原発いらない」の声を上げました。
 集会は、歌手の加藤登紀子さんらのオープニングコンサートで開幕。呼びかけ人を代表して福島大学の清水修二副学長が「福島では原発の被害が今も進行中です『原発いらない』の福島県民の声は痛恨の叫びです」とあいさつしました。作家の大江健三郎さんが連帯のあいさつをし「私たちに求められているものは原発事故をなくすこと。この国の原発をすべて廃止しよう」と訴え、会場から共感の拍手が起きました。
 各階層の訴えでは、飯舘村で農家を営む菅原正寿さんは、「頑張ろう日本ではなく、変えよう日本、きょうをその転換の日にしよう!」と呼びかけました。漁業や高校生、幼い子を持つ母親も悲痛な思いを訴えました。
 14時46分には会場全体で黙とうをし、集会後は、市内をデモ行進しました。

「なくそう原発3・11府民集会」
 「なくそう原発3・11府民集会」は、大阪市北区の扇町公園で開催され、親子連れをはじめ8000人の府民が参加しました。大商連や府内の民商も参加し「原発ゼロ」を訴えました。
 福島県農民連の三浦広志常任幹事が原発被害の実態を報告。「畑も田も小屋もすべて津波に流されたこの地で農業を再開することは不可能です。避難場所を転々とし、今は東京にいます。被災地産の農産物だからといって、すべてを拒否するようなことはしないでください」と訴えました。さらに「国と東電は加害者意識がなく、損害賠償に税金をかけようとしている」との発言に会場から驚きと怒りの声が上がりました。14時46分、全員で黙とうをささげた後、司会者の「原発はいらない!」のコールに応え、参加者は「原発いらない」のメッセージボードを高く掲げました。
 集会決議を採択しパレードへ出発。「原発のない社会を実現しよう!」「放射能被害から子どもを守ろう!」などの“原発・ゼロコール”を街に響かせました。
 手作りのボードを持って集会に参加した松原民商婦人部長は「私たちは中小業者として被災地、被災者とつながって支援を続けたい。復興の見通しが立たない中で消費税の増税は絶対に許さない」と決意を語っていました。

「柏崎刈羽原発停止・廃炉へ 原発ゼロ3・11」新潟県民集会
 新潟県連も加盟する原発をなくす新潟県連絡会(準備会)は、「柏崎刈羽原発停止・廃炉へ原発ゼロ3・11県民集会」を新潟市内で開き、250人が参加しました。
 関根征士・新潟大学名誉教授が主催者を代表してあいさつ。「新潟県には福島県から7000人を超える被災者が避難している。政府は原発事故の収束宣言をしたが、原因究明も除染もまったく進んでいない。柏崎刈羽原発は中越沖地震で大きな被害を受け、原発の真下には活断層の存在が指摘され、30キロ圏内に80万人が住んでいる。原発集中地で、事故が起きた時、避難することは到底不可能。新潟県の未来のためにも柏崎刈羽原発は廃炉しかない」と訴えました。
 福島から避難している女性は「空も水も大地も放射能で汚染された。新潟に非難しているのはほとんどが『母子避難』、子どもを守るために家族がバラバラになった。いつどこでまた原発事故が起こるか分からない。子どもたちの未来のために原発はいらない」と訴えました。
 集会後はアピールを採択し、市内を元気にパレードしました。

思い寄せ合った各地の取り組み
 ―静岡・愛知・京都・兵庫・和歌山・滋賀・福岡・大分・長崎

  • …静岡 「世界一危険な浜岡原発」を抱える静岡県では、静岡民商も実行委員会に参加する「3・11メモリアルひまわり集会in静岡」が駿府公園で開かれ、1100人が参加しました。県内では23市町区の地域で宣伝や署名行動、学習会が開かれました。
  • …愛知 「3・11さようなら原発in愛知」が名古屋市内で開かれ、5000人が参加しました。岡崎、豊橋、春日井、尾張旭など各地域でも集会やパレードが行われ、「脱原発と再生可能エネルギーへの転換」などを訴えました。
  • …京都 京商連も実行委員会に参加する「バイバイ原発きょうと」の集会が10日に開かれ、5000人が参加。「さよなら原発、大飯原発再稼働やめよ」と声を上げました。舞鶴行動には1200人が集い、テレビでも報道されました。
  • …兵庫 兵庫県連も加盟する「原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会」と「阪神・淡路大震災 救援・復興県民会議」は、「『あれから1年』集会 いっしょに考えよう 震災復興・原発ゼロの社会へ 兵庫から被災地に想いを寄せて」を神戸市内で開き、2500人が集いました。
  • …和歌山 和歌山県では「3・11いのち守ろう!和歌山県民大集会」が開かれ、2500人が参加。和歌山、海南、田辺民商も参加し、模擬店などを出して集会を盛り上げました。
  • …滋賀 滋賀県では「ばいばい原発・守ろうびわ湖行動」が大津市内で開かれ、1000人が参加。子どもの手を引いた家族や若者が目立ちました。
  • …福岡 福岡県では「さよなら原発!福岡集会」が福岡市中央区の須崎公園で開かれました。3000人が集い、九電本店ビルを包囲しました。
     北九州市でも集会が開かれ、5000人が参加しました。
  • …大分 大分県では、「未来へつなごう、3・11いのちのわ」集会が開かれ、約1000人が参加。大震災の犠牲者への追悼と原発事故の悲劇をこれ以上繰り返さないと誓いました。
  • …長崎 長崎県では「さようなら原発 3・11ナガサキ集会」が長崎市で開かれ、1000人が参加しました。長崎民商も青旗を掲げ、3月11日をすべての原発を廃炉にすることを決意する日にしました。
全国商工新聞(2012年3月26日付)
   
  ページの先頭