東電原発賠償 民商会員に4.8億円=福島
原発事故で営業損害などを受けた福島県内の民商会員に対する東京電力の損害賠償の支払いが、5億円近くに達していることが福島県商工団体連合会(県連)のまとめでわかりました(1月17日現在)。
県連によると、これまでに東電に損害賠償を請求したのは365件。このうち184件で東電と合意書を交わし、これまでに4億7700万円が支払われています。
この中には「コンパニオン派遣はサービス業だから平均利益率は28%以下」と東電が決めつけたのを、交渉の中で跳ね返し、ほぼ請求通りの金額をかちとった湯本コンパニオン連合会のメンバー全員も含まれています。
原発事故発生後、県連と県内の各民商は弁護士や税理士の協力を得ながら、東電に対する賠償請求説明会を広く呼びかけ、各地で開催。県連は交渉の窓口団体として東電本店との交渉などを何度も積み重ねてきました。
紺野重秋・県連災害対策本部長は「集まって相談するという民商の原点にたった運動が大きな成果につながった。しかし事故はまだ収束したわけではなく、『生コン』の被害に見られるように新たな事態も生まれている。被害の実態にもとづく賠償請求の運動をさらに広げ、会員をはじめ被害者の完全賠償をさらに進めたい」と話しています。
全国商工新聞(2012年1月30日付)
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