浜岡原発永久停止・廃炉を求め大集会=静岡
世界一危険な原発をなくそう―。「浜岡原発の永久停止・廃炉を求める静岡県大集会」(ひまわり集会)が7月23日、静岡市内の駿府公園で開かれ、県内を中心に約5000人が参加しました。県内の著名人6氏が呼びかけたもので、静岡県商工団体連合会(県連)からも300人が参加、廃炉に向けた思いをひとつにしました。
放射能に汚染された土壌の浄化に効果があるとされるヒマワリ。会場はそのヒマワリの紙の花を身につけた参加者でいっぱい。「原発はいらない」「原発を廃炉に」などと書かれたプラカードやゼッケンも目立ちました。
「廃炉にしないと安心できない」と参加したのは、浜岡原発から20キロ圏内に在住する小笠・掛川民主商工会(民商)副会長=建築。「いつ地震がくるか分からないし、何といったって東海地震の震源域の真上にある。一時停止じゃだめだよ」と語気を強めました。
集会では、三上元・湖西市長が「日本は地震だらけの国なのに原発がつくられている」と告発。「黙っていたら原発賛成派と同じ。声を大にして原発反対を叫ぼう」と訴えました。日本共産党の志位和夫委員長は、震源の真上に立つ浜岡原発5号機が事故を起こした福島第1原発(1〜3号機)の2〜3倍近い出力を持つ超巨大原発で、「事故が起きたら桁違いに深刻」とし「原発ゼロの声を静岡から世界に広げよう」と呼びかけました。
福島県農民連の根本敬事務局長は水田1ヘクタールにヒマワリを植えたことを報告。「私たちのたたかいは原発ゼロをめざす世論を広げること。豊かで美しい福島を取り戻すために農民としてたたかう」と決意を述べました。
この後、青年、母親、医師、お茶の栽培農家、浜岡原発の運転差し止め原告団などがリレートーク。「浜岡原発は廃炉しかない」「原発がなくならない限り、安全はない」などと語りました。
集会は「東海道メガロポリスの真ん中に位置する浜岡原発で事故が起きれば、被害の甚大さ、深刻さははかりしれない」とし、(1)浜岡原発の廃炉を求める会をつくる(2)廃炉を求める署名を広げる-などを盛り込んだ集会宣言を確認しました。
原発反対集会に初参加した静岡民商副会長=婦人服販売=は「活気ある集会だった。浜岡原発を廃炉にしないとダメだとあらためて強く感じた。肉牛の被害も広がっているし、放射能は目に見えないからね。廃炉しかない」と語っていました。
市長も賛同
集会には清水泰・焼津市長がメッセージを寄せたほか、御殿場、裾野両市の市長などからも賛同が寄せられました。
▼浜岡原発とは
静岡県御前崎市に設置。1〜5号機のうち、1、2号機は09年1月に運転終了し、廃炉が決定。3号機は定期検査で停止中。4、5号機も政府の要請で全面停止に。5号機の出力は138万キロワットで、日本一の巨大な出力を誇る。
全国商工新聞(2011年8月8日付)
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