東日本大震災 被災店舗・工場へ補助金=福島
福島県は震災・原発による復旧・復興に向け、空き工場・空き店舗を使った事業再開に最大2500万円、工場・店舗などの再生支援に最大3000万円の県独自補助を行うことを決めました。被災工場・店舗への支援は岩手県に次ぐもの。福島県商工団体連合会が震災以来、県に要望してきたものです。
対象となるのは震災・津波被害に加え、福島第1原発事故によって避難を余儀なくされた警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域の中小企業と中小企業団体。
事業再開支援は、空き工場、空き店舗を借り上げるための費用(土地・建物)、被災した工場などから設備を移設する費用、改装費、設備の借り上げ費用を補助するもの。補助率は全壊と3区域内の中小企業・団体は500万円を上限(製造業の場合は2500万円)に、その4分の3を、半壊の場合は2分の1となっています。
工場・店舗などへの再生支援は、被害を受けた工場の建て替え(空き工場等の購入を含む)、修繕や設備の取得に要する費用を補助。被災時の従業員を維持することが条件で、500万円(製造業の場合は3000万円)を上限にその3分の1となっています。
このほかにも100人以上の従業員を抱えていた企業を対象にした産業復興支援(建て替え費用1億5000万円以上が条件で、補助率はその20%)もあります。支援事業の予算総額は18億円。事業の受付は6月に入ってからです。
復興資金も創設
また、県は被災した中小企業向けの「ふくしま復興特別資金」を新設。(1)大震災で事業所に損害を受けた(り災証明書が必要)(2)震災発生から3カ月間の売上高が前年同期に比べ10%以上減少している(3)3区域内に入っている-中小企業を対象に8000万円を限度に無利子、無担保の特別融資を行います。
全国商工新聞(2011年6月6日付)
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