全商連創立60周年1300人集う 商工新聞読者30万人突破 新たな前進決意
「60年の歩みに誇りと確信が持てた」「中小業者になくてはならないこの組織を強く大きく」ー。全国商工団体連合会(全商連)創立60周年記念集会と記念式典・祝賀会が11月27日、東京・椿山荘で開かれ、各界の来賓や招待者を含め約1300人が出席しました。集会に向けた拡大運動では、全国の心を一つに奮闘し、商工新聞読者が30万3094人に到達。この活動と教訓を確信に、来年の50回総会に向け新たな前進を決意し合いました。
30万人読者達成の報告に喜びを分かち合う記念集会の参加者
記念集会
「何としても読者30万人を回復・突破し、会員の増勢を達成しよう」を合言葉に、拡大運動の高揚のなかで迎えた記念集会。太田義郎副会長が開会あいさつで30万突破を報告すると、会場は割れんばかりの拍手に包まれました。読者で10%増をやりあげた福島、福井、奈良、広島、愛媛、鹿児島、沖縄の7県連をはじめ、総会時現勢を突破したのは31県連397民商に、会員では山梨県連と70民商が突破しました。
「特別期間」の奮闘をねぎらいながら国分稔会長があいさつ。「30万人読者の回復は、国民に対する民商・全商連の『公約』と位置づけ、見事にやりあげた。道なき道を切り開き、日本社会の進歩と発展に貢献してきた60年の歴史と伝統に学び、これからもいっそうの奮闘を」と呼びかけました。次いで岡崎民人事務局長が報告を行い、民商・全商連の60年の歴史と運動にふれながら来年5月の第50回総会を展望し、読者拡大の経験を会員拡大につなげる組織建設の重点を強調しました。
60年の歴史に確信を深めた記念集会
誇らしげな笑顔
拡大運動の顕彰では、舞台に目標を達成した組織の代表がずらりと並び、誇らしげな笑顔がはじけました。顕彰組織を代表して、読者10%増は広島県連の加賀茂会長が、会員5%増では鹿児島・さつま西民商の小平長子副会長が国分会長から盾を受け取りました。沖縄、奈良、愛媛、福島、埼玉、兵庫の6県連代表がこの間の拡大成果と教訓を語り、大きな拍手が送られました。
記念式典・祝賀会
民商・全商連の運動を進め歴史をつくってきた先輩役員らが再会を喜ぶ姿、近況を語り合う場面があちこちで見られる和やかな雰囲気で始まった記念式典・祝賀会。中央団体・業界団体や共闘関係の団体、学者・研究者などの来賓、全商連運動の発展に貢献した功労者・35年勤続事務局員などが参列しました。
国分稔会長があいさつ。「アメリカ・財界いいなりの野田政権がTPPや消費税増税、沖縄への新基地建設など悪政を進めようとしている」と批判。その上で、徴税攻勢とのたたかいや無担保・無保証人融資をつくらせてきた60年の歴史を振り返り、「民商・全商連の運動は、常に仲間を増やし困難を乗り越えてきたたたかいの歴史がある。全商連三つの理念に基づく活動を発展させ、中小業者が輝く社会を実現しよう」と述べ、出席者は大きな拍手で応えました。
詩人の小森香子さんが自ら作詩した「この旗をかかげて」を朗読。60年のたたかいのなかで、常に団結、連帯の象徴として翻ってきた青旗を、今こそ高く掲げようとうたいあげると、大きな拍手に包まれました。
祝賀会での来賓の励ましに応える参加者
各界の励ましが
日本米穀小売商業組合連合会の長谷部喜通理事長、日本弁護士連合会の藤田善六副会長、全国労働組合総連合の大黒作治議長、日本共産党中央委員会書記局長の市田忠義参院議員の4氏が来賓としてあいさつ。祝電・メッセージは110通に上り、温かい励ましの言葉が寄せられました。
続いて民商・全商連運動に長年にわたって貢献してきた会員・役員・事務局員を表彰。(1)全商連創立以来60年、民商に在籍している会員(子、孫などの継承含む)=295人、(2)40年在籍している会員=6547人、(3)民商在籍25年以上で10年以上全商連役員を歴任された役員=161人、(4)全商連役員を歴任され50周年以降、物故された役員=74人、(5)勤続30年以上の事務局員=284人、(6)勤続20年以上の事務局員=294人ーの総勢7655人が表彰されました。
表彰された功労者を代表して沖縄県連の山川恵吉さんが「来年は沖縄が本土に復帰して40年、サンフランシスコ条約から50年の節目の年。新基地建設では、沖縄県民総意の怒りのたたかいが広がっている。全商連の旗に連帯して頑張りたい」と述べると、温かい拍手が送られました。
また表彰された事務局員を代表してあいさつした東京・杉並民商の川又秀夫さんは「事務局歴37年。四つの民商で活動してきたが、本当に事務局として活動できて良かった。次の世代にこの民商運動を引き継いでいきたい」と話し、共感の拍手が送られました。
60周年を記念して募集した手記「民商と私」の入選者が発表され、京都府の渡辺美代子さんが最優秀に選ばれました。
続く祝賀会は、各界の多彩な代表などを招いて和やかに歓談。国分会長の主催者あいさつの後、農民運動全国連合会の白石淳一会長と弁護士の鶴見祐策さん、新日本婦人の会の米山淳子事務局長、全国保険医団体連合会の住江憲勇会長、日本共産党の佐々木憲昭衆院議員が来賓あいさつしました。
全商連三役、来賓による鏡開きを受け、三谷信雄副会長の音頭で乾杯。文化企画では前進座による舞踊が披露され、祝の席に花を添えました。
全国商工新聞 第3002号(2011年12月5日付)
|