どうなる複数税率・インボイスの実務(9)

全国商工新聞 第3385号2019年11月11日付

本則課税の計算

 本号では、本則課税による消費税額の計算を、2019年分の確定申告では、どのように行うかについて、お伝えします。
 軽減税率分の売り上げがなくても、飲食料品などの軽減税率仕入れがある事業者は多いと思います。前号で紹介した簡易課税制度は仕入れを、「みなし仕入率」により概算で計算する方法でしたが、本則課税の場合については、仕入れについて細かく分けて計算しなければならないことになります。表を見てください。

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 計算のポイントとなるのは、(1)9月分までの売り上げ(旧税率8%)と10月以降の売り上げ(10%)をしっかり分けること(2)仕入れで軽減税率のものがある場合には、地方消費税の課税標準額を計算する際に10%のものと合算すること-です。
 2019年以降の確定申告は、計算の際に用いる付表の種類も多くなり、現場ではかなり混乱することが心配されています。
 この連載で簡単に触れただけでも、事業者は大変厳しい負担を強いられることが分かったかと思います。複数税率はただちに廃止するべきです。

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