全国商工新聞 第3328号9月17日付
住民税の誤計算の実態と原因を明らかにすることを求めた大分民商の申し入れ
大分市が住民税を誤って計算していた問題で、大分民主商工会(民商)は先ごろ、市に課税誤りの実態と原因を明らかにすることを要望しました。22人の住民税が誤って課税され、300円から25万700円の減額修正をしたことが明らかになりました。原因は、入力ミスとチェック漏れによるものです。
問題が発覚したきっかけは、大分民商の河野悟さん=塗装=が7月2日、1期分の住民税を納付しようと思って納付書を見たところ、例年の2倍の1期8万5100円の納付が通知されていました。慌てて民商に相談。事務局員が源泉徴収票を確認すると所得金額が2倍の668万4000円になっていたことが判明しました。
その足で河野さんは事務局員と一緒に大分市役所に出向いて説明を求めました。担当者は所得を二重に計算していた誤りを認め、後日、新しい所得額で計算した納付書が送付されることになりました。
担当者と話をする中で「他にも間違われている市民がいるのではないか」と疑問を感じた河野さんと事務局員は福間健治市議(共産)に相談。7月20日に河野さんや甲斐玲子婦人部長、井上昌雄理事と一緒に再度、市に申し入れ、「苦しい生活の中で一生懸命に支払っているので、課税の誤りは気を付けてほしい」と要望し、「過誤の発生件数や金額、原因を明らかにして文書で回答する」ことを求めました。申し入れには斉藤由美子市議(同)、岩崎貴博市議(同)も同席しました。
8月10日付で文書での回答がありました。市は来年1月から新たに「統合税務システム」を導入し、再発防止に努めるとしていますが、民商では秋の自治体交渉で、再発防止のシステムについて詳しく話を聞くことにしています。