「小規模」重視の条例を
市職員と事務所で懇談

全国商工新聞 第3393号2020年1月13日付

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市職員と小規模条例について懇談した羽曳野民商

 大阪・羽曳野民主商工会(民商)は先ごろ、民商会館で、「中小企業振興基本条例」について、羽曳野市産業振興課と意見交換会を行いました。同条例は市が4月に制定を計画しているもので、産業振興課長ら2人が出席、羽曳野民商から14人が参加しました。
 交換会では、松原龍夫会長が「意見交換のために市職員が民商会館に来られるのは初めて。商工業者の発展のために協力していきたい」とあいさつ。市が条例制定の意義と経過について説明し、民商への期待を述べました。
 民商から、経済センサスのデータによるグラフで、羽曳野市は企業数で従業員4人以下が76%、19人以下が94%を占め、全国や大阪の平均より小規模企業の割合が大きい▽建設業者の割合が高く、データに反映されていない一人親方が多数存在している▽人口増減は、戸建住宅の開発状況が大きく影響している-ことを説明しました。また、2018年6月の大阪北部地震、8月の台風21号の被害に対して、建築関連の職人が不足して、1年以上たっても修理ができない家屋が多数残されていることを報告しました。
 意見交換の中で、(1)小規模企業振興基本法(14年制定)に沿って、小規模企業への支援を強調点とする(2)「金融機関の支援」「大学・研究機関の支援」の項目を加える(3)条例を実効性あるものにするため、積極的に小規模事業者や商工団体から意見聴取する内容を盛り込む-ことを確認しました。
 条例制定後の支援策については、(4)小規模企業、特に急増するフリーランスの実態調査を行う(5)AR(拡張現実)など先端技術を小規模企業が活用できる支援策を講じる(6)フリーランスの社会保障や契約問題の相談窓口を設ける-ことを要望しました。市は、(4)や商店街の振興施策について民商に協力を求めました。
 民商と市が条例について懇談するのは昨年7月に続き2回目。今回は、役員、会員の声を届けようと事前に学習もして臨みました。3月議会で条例案が可決されれば大阪府内で初めて「小規模企業」振興が盛り込まれた条例となります。

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