全国商工新聞 第3386号2019年11月18日付
産業振興について県と意見交換をした群馬県連(奥)
群馬県商工団体連合会(県連)は10月28日、小規模事業者の現状と産業振興施策などについて群馬県と意見交換を行いました。日本共産党の県議2人を含む11人が参加。県産業経済部長らが応対しました。
先の県議会で休廃業の現状に関する質問に対し、経済部長が「中小企業白書によれば2017年度都道府県別廃業率の全国平均3.5%に対し、本県は2.9%。全国で2番目に低い」と答弁したことに触れ、県連の大野豊文会長は、「雇用保険事業所の消滅数を基にしたデータで、適用条件のない小規模な家族経営の事業所数は含まない数値」と指摘。「高齢化や人口減少、産業構造の変化によって事業の継続を断念せざるを得ない状況は深刻で、消費税率10%への引き上げが廃業を決定づける引き金となっている」と現状を述べました。
部長は「経済を支えている中小規模は厳しい環境に置かれている。県内事業者がやりやすい環境を整えていく必要があり、実態をつかむためにも率直な意見を聞かせてほしい」と応じました。
常見和美副会長は、「県が企業に単価の引き上げを要請してほしい」と訴え、萩原誠副会長は「事業承継保証制度の保証料率0%、据置期間3年」「50万円程度の事業承継補助金の創設」を提案。奈良民男副会長は「消費税率10%が中小業者へ与える影響を調査すること」を迫りました。また、住宅リフォーム助成など直接支援の財源に「企業誘致補助金8億円の予算を回すこと」なども提案しました。
部長は、「群馬の廃業率が全国8番目に悪い」という認識も示し、「生業にスポットを当てなくてはならない。知事も変わり、予算の組み方も変わる可能性があるので、頂いた意見を含め地場で頑張っている業者の皆さんを応援したい」と答えました。