「制度融資の改善を検討」
懇談で須賀川市が回答

全国商工新聞 第3377号2019年9月16日付

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中小業者施策の拡充を求めて市と交渉する須賀川民商の役員ら(右側)

 福島・須賀川民主商工会(民商)は8月27日、須賀川市と懇談を行い中小業者施策の拡充などを求めました。宗像勉会長、横田秀雄副会長はじめ5人が参加し、丸本由美子、横田洋子両議員(共産)ら3人が同席。市から産業部、商工労政課の8人が応対しました。
 宗像会長が「須賀川管内の中小業者や一人親方の状況は、大変厳しい状況。今後、市と民商が一体になって改善していくため、話し合いたい」とあいさつ。小規模企業振興基本条例に基づく、施策の具体化が、市内業者にほとんど知られていないことを指摘。「市内の企業・商店は、5人以下の企業が約70%。そのような企業の内情をつかんでいるのか」とただすと、「なかなか難しい。民商から教えていただきたい」と回答がありました。
 また、市の制度融資に関して、「銀行の融資が優先され、制度融資が借りられない状況。中身を簡素化し借りられるようにしてほしい」と実態を伝えると、「商工業者が利用しやすい方向など振興会議で協議したい」と前向きな回答が。「工場移転や拡大での補助金などは、市が指定する空き地しか認めていない。市内であれば、どこの土地に移転や新築をしても認めてほしい」との要望には、「利用しやすい補助金制度を振興会議などで話していく」としました。
 そのほか、国民健康保険、住宅リフォーム助成、納税の猶予、消費税10%増税とインボイス制度の導入によって、須賀川管内の業者が廃業に追い込まれる恐れなど、さまざまな問題を訴えました。産業部長は、「民商との懇談や要請で中小業者の実情が分かり、市の行政を行う上で参考になり、助かっている」と話していました。

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