災害復興へ支援強化を
県と意見交換

全国商工新聞 第3353号2019年3月18日付

Photo
要請書を手渡す広島県連の藤井賢次郎副会長(左)

 広島県商工団体連合会(県連)と県内7民主商工会(民商)は1月30日、災害対策や中小業者の仕事おこし、高すぎる国保料(税)、社会保険の課題などについて広島県と率直な意見交換・懇談を行いました。藤井賢次郎県連副会長はじめ7民商から16人が参加。県の9部署が応対しました。
 災害支援対策では、国にはグループ補助などの支援制度はあるものの、県独自の支援制度は創設されていないと指摘。県の「中小企業・小規模企業振興条例」では、中小業者を「地域を支えるために欠かすことのできない存在」と位置付けていることに触れ、地域と生業の豊かな復興のため、県独自の支援制度創設を求めました。
 今井洋・商工労働総務課長は「ご要望の趣旨はよく分かりますが…財政的なこともありますので」とし、「国のグループ補助金の活用のため全力を尽くしています」と述べるにとどまりました。
 松岡弘道・経営革新課長は、西日本豪雨災害の対応として、国の「小規模企業持続化補助金(50万円)」に、県が独自に25万円上乗せする制度を創設し、すでに独自予算の約半分に到達(464件、9000万円)したことを紹介。同時に「商工会などのマンパワー不足で被災業者さんに十分対応できていない現状もある」とし、「県としても対応を改善したい」と答えました。
 仕事おこし対策では、住宅リフォーム助成制度の再実施と、災害復興と併用して補助限度額を20~50万円に引き上げることを要望しました。
 応対した住宅課が「住宅行政は優良住宅供給を本分としている」と主張したのに対し、参加者は「地域振興・仕事おこし策」としての住宅リフォームを創設するよう要望。さらに「従前のタテ割り発想ではなく、『振興条例』の理念を生かした地域循環経済と地域振興に向けた柔軟な対応を」と求めました。
 最後に今井課長が「小規模事業者の皆さんのための施策を一緒に考えていきたい」と発言し、懇談を終えました。

ページの先頭