振興条例に基づく施策要望
懇談で県に政策提案

全国商工新聞 第3338号11月26日付

Photo
産業振興会議の設置などを求めた県民大運動の新潟県交渉

 新潟県商工団体連合会(県連)は10月30日、県民大運動の諸団体とともに新潟県と交渉・懇談しました。渡部睦夫県連会長をはじめ8民商から14人が参加。小規模企業の持続的発展・振興のための施策など7項目を要望しました。産業政策課経営支援室長、土木部都市局建築住宅課副参事ら10人が応対しました。
 要望したのは、県の小規模企業振興条例に基づく施策実施のための「産業振興会議」の設置、県内自治体が実施する住宅リフォーム助成制度へ交付金などの活用、人財育成・技術継承の制度創設、大きな負担になっている国保料(税)の負担軽減-など7項目。
 参加者は「地域の経済は冷え込み、建設業者は県内の仕事がなく県外に出ている」と地域経済が冷え込んでいる実態を紹介。
 経済波及効果が大きく、住民や地域の業者からも歓迎されている住宅リフォーム助成について、「国の交付金が活用できるような制度設計を自治体に指導援助してほしい」と要望しました。
 県側は「福祉や省エネ、耐震、克雪等の課題解決のためのリフォームに対してはさまざまな交付金がある。国の交付金が活用できる制度設計のため市町村に援助する。知恵を出し合ってほしい」と答えました。
 都道府県単位となった国保の負担軽減措置については、「県が国保の財政主体となっても『一般会計からの繰り入れ』など、市町村が行う負担軽減措置は市町村の判断でできる」と明確に回答。
 地方税徴収では、「申請型の換価の猶予」を積極的に活用することを求めるとともに、強権的な差し押さえは行わないこと、「自治体の徴収業務のスキルアップのため」に暫定的につくった「新潟県地方税徴収機構」は、すぐに解散するよう求めました。
 「平成30年から3年間は存続させることになっている」との回答に、参加者は「地方税の督促や回収は、本来住民の実情をよく知る単位の自治体が行うべき。機構が引き継ぐ件数も減ってきている。早期の解散を」と改めて強く求めました。
 渡部県連会長は「事前のヒアリングの成果も生かし、提案型の前向きな交渉ができた。今日の成果をこれから行う自治体要請に生かしたい」と話していました。

ページの先頭