全国商工新聞 第3349号2019年2月18日付
第33回地方税全国研究交流集会が1月19、20の両日、大阪市内で開催され、91人が参加。地方自治の独立性を発揮するための税の役割とあり方について学習・交流しました。
中山徹・奈良女子大学教授が「自治体に本来の力量を発揮させるには」と題して講演。少子化による人口減少が進む中で、東京一極集中や周辺自治体との連携、行政サービスの民間企業への開放など、政府が進めている地域再編の問題点について解説しました。将来の行政の在り方を示した政府の「自治体戦略2040」の危険性に触れながら、問題の前提である少子化対策や東京一極集中の是正を強調。地場や伝統産業を守り、地域の医療・福祉を充実させ、暮らし続けられるまちづくりを提案しました。
東京税財政研究センター専務理事の八代司税理士が、2019年度税制改正大綱の特徴と10月の消費税増税問題について報告。複数税率やインボイス制度の問題を指摘し、増税中止を訴えました。
2日目の分科会では、分野ごとに分かれて学習・交流。マイナンバー制度や強権的地方税徴収と納税者の権利擁護などの問題について議論しました。
最後に、「安倍政権による消費増税を阻止し、暴走政治から国民生活を守ろう!」との集会アピールを参加者で確認しました。