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トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第2829号 5月5日付

税金 徴税攻勢
 
 

納税猶予で画期的答弁
”経済的理由”も納税猶予適用
佐々木衆院議員(共産)に国税庁次長が答弁

 
   国税庁の佐々木豊成次長は4月16日、財務金融委員会で「納税の猶予」(国税通則法46条)は災害・病気だけでなく、資材の急騰や市場の悪化など「経済環境の急激な悪化」も適用要件に該当すると答弁しました。全国の税務署はこれまで、民主商工会(民商)会員らの納税猶予の申請に対して一貫して「経済的要因」による猶予は認めないと却下してきました。本答弁は税務署に今後の対応の是正を迫り、納税者の権利を守る画期的な成果です。
  この問題を取り上げたのは日本共産党の佐々木憲昭衆院議員。原油価格高騰に伴うコスト上昇分を価格に転嫁できず倒産が相次いでいる中小業者の実態を示した追及に、額賀福志郎財務相もこれを認めざるを得ませんでした。
  佐々木議員は「転嫁できないという点では消費税も同じ。中小業者は預金や生命保険を取り崩すなど身銭を切って払う状況になっている」と指摘。「納税の猶予」の基本通達(46条2項5号の3・4号類似)にある「購入予定の資材の高騰、在庫商品の価額の下落、親会社からの発注の減少、市場の悪化などにより、従前に比べ事業の操業度の低下または売り上げの減少などの影響を受けたことも要件に含まれるのか」と追及。
  佐々木次長は「まさにその通り」と、要件に該当することを認め、「(これまで通り税務運営方針の立場で)生計の状況や事業の状況を聞くなどして納税者の実情をよく把握した上で、分納などの自主的な納付を慫慂する」と答弁。額賀大臣も「事情をそんたくして(税金を)取るだけではなく、その商売が生かせるなら生かしていかなければならない」と述べました。
  さらに佐々木議員が、各地の税務署が納税猶予の却下理由も明らかにしていない実態をただすと、佐々木次長は「不許可通知書に認めない理由を記載しなければならない」と答弁しました。
  委員会を傍聴した埼玉・川口民商会長の米田務さんは「通達や法律通りやれば、滞納者をいくらでも救済できることが明らかになった」と感想を述べました。
 
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