3・13重税反対全国統一行動中央実行委員会アピール
いのち・暮らし、平和を守るため、戦争法を廃止し、消費税増税中止、重税反対、民主的税制・税務行政の実現へ全国民が声を上げよう!
2015年12月1日
第47回3・13重税反対全国統一行動中央実行委員会
国民のみなさん
3・13重税反対全国統一行動は、重税に反対し、自主申告権への不当な干渉を許さないという目的で1970年に開始しました。毎年、全国約550カ所、約15万人が参加し、税制・税務行政の民主化や納税者の権利擁護を求めて各省・自治体交渉や集会・デモなどを実施してきました。47回目を迎える2016年は、3月11日(金)を全国統一行動日として行います。
安倍自公政権が2017年4月に狙う消費税の税率10%への引き上げは、社会保障改悪・大企業減税を進めながら、「戦争する国」を支える軍事費の拡大につながるものです。GDP(国内総生産)が2期連続でマイナスとなるなか、これ以上の負担増を許すことはできません。「軽減」税率をいうのであれば、税率を5%に戻すべきです。
安倍首相は、破綻が明白となった「アベノミクス」への反省もなく、新3本の矢(GDP600兆円で強い経済、出生率1・8で子育て支援、社会保障充実で介護離職ゼロ)を提唱しました。安全保障法制(戦争法)への関心をそらし、国民をごまかして支持率を引き上げ、参議院選挙で憲法改正が発議できる3分の2の議席獲得を狙っています。
税務行政では、実地調査に加え、「行政文書の乱発」と「行政文書に納税者を脅す文言の挿入」「呼び出し調査」などを組み合わせ、納税者の権利を無視して徴税攻勢を強めています。
2016年1月からは、権力による国民監視・税収奪システムであるマイナンバー(社会保障と税共通番号)制度が実施され、詐欺・情報漏えいなどが発生し、国民に不安が広がっています。
安倍自公政権は税金にとどまらず、国会内での多数をかさに、憲法を踏みにじり国民無視の横暴を続けています。しかし一方、国民各層のたたかいは、力強く始まっています。
戦争法では、労働者、中小業者だけでなく、青年、学生、学者、ママの会など多彩な国民運動が起こり、廃止に向けて来年夏の参議院選挙に向けた野党共闘に期待が寄せられています。
名護市辺野古への米軍新基地建設反対、原発再稼働を許さず再生可能エネルギー活用を広げる運動、TPP(環太平洋連携協定)の「大筋合意」を撤回させる取り組み、東日本大震災からの復興・原発事故賠償などを求める運動でも、かつてない大きな共同が広がっています。
国民のみなさん
今回の3・13重税反対統一行動が行われる11日は、東日本大震災からちょうど5年目となる日です。被災地復興とともに、平和で安心して働き生活できる日本をつくることが、焦眉の課題となっている中での行動です。
大企業・富裕層の利益最優先で、庶民には大増税・大負担を押し付け、アメリカ言いなりの「戦争する国」づくりへ突き進む安倍政権を退場させることが必要です。
不要不急の大型公共事業や軍事費の削減、政党助成金廃止、正規雇用の拡大、所得税最高税率の引き上げや法人税率の累進化など、応能負担の原則に基づく国民本位の民主的税制へ転換することができれば、消費税を増税しなくても社会保障充実のための財源を確実に生み出すことができます。
今回の3・13重税反対全国統一行動は、消費税再増税中止、戦争法廃止を勝ち取るため、参議院選挙で審判を下す運動を飛躍させる、2016年春の最大の結節点です。
税務行政の監視を強め、納税者の権利を守り、国税・地方税・社会保険料などの調査・徴収面で人権侵害を許さない運動を強める決起の場です。
このため、国民生活に関わるあらゆる運動と連帯し、国民の営業と生活を守る大きな運動をつくっていきます。払いきれない税金の納税猶予申請も集団で提出するなど要求の総結集への創意と新たな努力を強めましょう。
過去最高の参加を目標に、国民各層の諸要求を政府・財界に突き付けていく大行動にしましょう。
このような趣旨に賛同していただき、全国各地の実行委員会への参加を広げ、運動を前進させることを心から呼び掛けるものです。
全国商工新聞(2015年12月14日付) |