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女性差別の「靖国」派に審判を |
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過去の日本の侵略戦争を「正しい戦争だった」と言ってはばからない「靖国」派と呼ばれる勢力は、憲法や教育基本法の改定、靖国公式参拝の策動だけでなく、両性の平等や女性差別の撤廃などを敵視する攻撃をおこなっています。時代にそぐわない現行民法の改正や男女共学にも反対するなど軽視できない事態です。
「靖国」派の総本山である「日本会議」は、今年2月に「美しい日本をつくる会」を発足させ「家庭を壊す男女共同参画社会基本法(以下「基本法」)を放棄しなければ、遠からず我が国は亡国の危機に直面する」と「基本法」廃棄の署名運動を呼びかけました。4月には、自民党の国会議員である古屋圭司、萩生田光一、西川京子、稲田明美の各氏が顧問となり、「家族の絆を守る会」を設立し、女子差別撤廃条約が「家族を破壊し、子どもたちを不幸にしている」と条約自体を攻撃しています。
戦争する国づくりを狙い、子どもに「愛国心」を押し付ける教育基本法の改悪をおこない、家庭・家族の復古主義を地域から作り出す狙いが背景にあります。
しかし、世界では、女性差別の撤廃が国際的な大きな流れです。国連で1979年に女子差別撤廃条約を結び、日本でも85年に批准しました。これに逆行し、明治時代の復古主義を復活させることは絶対に許せません。
日本の女性たちは長年、男女平等を求めて運動してきました。99年6月、政府は男女共同参画社会基本法を施行し、「基本法」前文には、男女が互いに人権を尊重し、男女共同参画社会の実現を「21世紀の最重要課題」として位置づけ、具体化を進めています。
中小業者の分野でも、「女性起業家支援・家族従業者の実態をつかむ」ことを男女共同参画基本計画に盛り込み実現をめざして運動しています。事業主とともに働く家族従業者の働き分を法制度からも認める「所得税法56条廃止」は、当然の要求です。
日本国憲法や「基本法」が、個人の尊厳や制度・慣行が性別による固定的役割分担で能力の発揮など阻害することがないように求めているだけに、後退は絶対認められません。
国際的に改善を指摘されている賃金格差など女性の人権と地位向上の遅れは放置できない課題です。
憲法に基づき戦後築いてきた平和主義、国民主権、基本的人権を否定する動きを許さず、参議院選挙では、民主党を含む「靖国」派に厳しい審判を下しましょう。
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