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  トップページ > 全商連付属・中小商工業研究所 > 全国商工新聞 第2898号 10月12日付
 
中小商工業研究所
 

パネルディスカッション=第16回商工交流会

 ものづくりや中小業者の役割、政策などを専門家の助言などを得ながら深めていくパネルディスカッション。「極める」「広げる」「つくる」の三つが今回のテーマです。

▼極める‐技能、商売
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第15回商工交流会でのパネルディスカッション
 最先端のものづくりの現場でも中小企業の高い技術力が欠かせません。「さまざまな業種の多様な製品や部品の加工にかかわるため、技能の幅は大企業よりも広くフレキシブル」だからです。高品質のわが国のものづくりを深部で支えるのはこうした中小企業の技能の蓄積です。
 パネル「極める」では、日本の歴史と風土に根ざした伝統産業から、最先端の精密加工の分野に至るまで、磨きぬかれた熟練の技術・技能、あっと驚く知恵と工夫など、中小企業ならではの役割と存在意義を明らかにします。
 パネラーは、清水焼の伝統工芸士として活躍する北村賀善さん。「深穴の特殊加工」のスペシャリストをめざし挑戦している乙間英司さん。「『鉄の生い立ち』から『その性質』などを深く理解する必要」を説く「鉄の医者」・阿戸孝博さん。さまざまな商品開発を手がけ特許を持つ川島章男さんは、開発のノウハウを紹介します。コーディネーターは、駒澤大学の吉田敬一教授。

▼広げる‐環境をキーワードにした挑戦
 「2020年までに25%削減をめざす」と表明した鳩山首相。環境問題は中小企業にとって、大いに活躍が期待される分野です。自然エネルギー開発、環境改善につながるものづくり、循環型社会の担い手としての役割への期待も高まっています。
 パネリストは、LLP(有限責任事業組合)を設立しカラマツストーブの開発や普及に取組んできた清水薫さん、「おひさま進歩エネルギー」代表で、市民出資を募り太陽光発電事業や省エネルギー事業を展開している原亮弘さん。
 また、循環型まちづくり条例を制定し、自然と生活環境を守る先進的な取り組みを進める岩手県紫波町の小田島栄太郎さん(副町長)、東近江市あいとうエコプラザ菜の花館の野村正次さんが出席し、自治体の取り組みを紹介します。コーディネーターは、京都大学の植田和弘教授。

▼つくる‐中小企業政策
 リーマンショック後、新自由主義に代わる経済モデルを模索する世界。地方自治体でも大企業への依存から脱し、地域経済の主体である中小企業の振興を図ろうと中小企業振興条例や産業振興ビジョン策定の動きが広がっています。
 大阪・布施民主商工会事務局長の菰島克彦さんは、独自の地域産業振興を展開して10年が経過した東大阪市と八尾市の産業振興形成のプロセスを紹介し「両市の地域産業政策の相違点、その違いはなぜ生じたのか、今後の課題は何かについて」報告。
 東大阪金属加工者グループの松永大さんは、ものづくりグループの経験を踏まえ、「グループ発展のための課題、自治体の期待」などについて問題提起します。
 大阪中小企業家同友会の河合篤さんは「自治体政策の今後の課題」について、地元の京都・西陣からは「西陣町ミュージアム構想検討委員会」が西陣産業の再生プランを報告する予定です。コーディネーターは、大阪樟蔭女子大学の鎌倉健教授。


私も参加します
移動分科会 フォーラム京・職人の技
 石川・金沢白山民商 長谷川義信さん

 本業は大工ですが、日本竹筬(たけおさ)技術保存研究会の発足メンバーの1人でもあります。筬は機織りを行う際の道具です。その技術も一時、断絶したことがあり、今その保存に努めています。織機の重要な部品の一つである杼をつくる職人も、わずかになってしまいました。そうした貴重な技術、職人がまだ残っているのが京都です。商工交流会では、ぜひそれを見聞したい。そして華やかな友禅や帯作りを支える職人たちの悩みや苦労話を直接伺うことができれば、と楽しみにしています。
   
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