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  トップページ > 業種のページ > FC情報 > 全国商工新聞 第2951号 11月15日付
 
業種 FC情報
 

FC情報=コンビニ専門誌が消えた秋

 この秋、歴史ある出版社が刊行していた、コンビニ専門月刊誌「A」が廃刊になりました。これは何を意味するのでしょうか。
 コンビニがまだ今ほどには国民生活に浸透していない時代に、コンビニ・FC加盟店向けの専門誌として刊行され、ある意味貴重な存在でした。当時は年間に4回発行の季刊誌でした。同社独自の調査に基づいて店舗数や売上高などの資料が掲載されたり、価値ある情報を提供していました。当時は、私たちも活用したものでした。
 その後、コンビニ店の増大を反映してか、「A」誌の読者も増え、やがて「月刊誌」となる隆盛ぶりでした。ある年の私たちの全国総会の記念講演として、同誌編集長を招いたこともあります。
 しかし、その時もすでにそうでしたが、「A」誌の内容は、コンビニ本部の意向に沿う方向が一段と強まり、「コンビニ本部の広報雑誌」という性格が顕著になっていきました。加盟店の経験を取材する場には、本部広報部が同席する、本部が容認する加盟店以外の取材は本部が認めないという徹底ぶり。雑誌社もその本部方針に従うという実情だと聞きました。それは、もはやジャーナリズムの根本を投げ捨てたものです。当然、魅力ない月刊雑誌になっていったのです。
 いま、コンビニ業界がどうあるべきか、各界からそのあり方が注目され、社会的責任も問われている時代です。本部と「対決」するのではなく、共同して本部と加盟店のより良い関係を探求していこうという流れも生まれてきています。この時に、偏向して本部サイドの考え方を重点とする内容では、時代の要請に応えられません。
 「A」誌の廃刊は当然のことと見ることができるでしょう。一つの月刊雑誌の廃刊という出来事は、読者、加盟店の意識の向上を反映したものという意味もあると考えるのは行き過ぎでしょうか。

(全国FC加盟店協会事務局長 植田忠義)

   
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