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  トップページ > 地域のページ > 大型店 > 全国商工新聞 第2768号 2月19日付
地域 大型店
 
滋賀県に西日本最大規模イオン
駆け込み出店はやめよ

出店阻止へシンポジウム
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地元住民や民商会員らが参加したシンポジウム
 改正「都市計画法」の今年11月施行を前に、大型店の駆け込み出店が相次ぎ、出店反対運動が各地に広がっています。滋賀県ではイオンの出店計画に対して、大津商店街連盟や大津商工会議所が出店反対の意見書を滋賀県知事に提出しています。滋賀県商工団体連合会(県連)も参加する「イオン出店反対とまちづくりを考える会」は1日、シンポジウムを開き、80人が参加しました。

 イオンが草津市と大津市の境に出店しようとしているのは敷地面積18万平方メートル、店舗面積8万平方メートル、駐車台数5000台という西日本で最大規模。大津市は「出店は望ましくない」と反対し、県も「市街化調整区域への商業施設は認めない」との方針を打ち出しています。
 ところが、出店に関して権限をもつ草津市は「イオンがくれば税収(固定資産税)が増える」と出店を推進。  たたかいは、正念場を迎えています。
 県連は他団体とともに昨年10月、「考える会」を結成。県連の池端武士会長が代表世話人を務め、この間、団体への申し入れや草津市長と交渉するなど、世論と運動を広げてきました。
 シンポジウムでは3人のパネリストが報告。京都の「高の原イオン出店を考える会」の勝島武司郎会長は出店は止められなかったものの、一定の規制をかけた運動を紹介。「町なかへの出店は交通渋滞を引き起こすため、生活環境を守る運動としてとりくんだ。毎回1万枚、10回発行したニュースが威力を発揮し、自治会での運動をつくり、木津町や奈良市、京都府が意見書を出すなど運動が発展した」と話しました。
 京都・西新道錦会商店街の安藤宣夫理事長は「お客さんの冷蔵庫に何が入っているのか、たんすの中に何が入っているのか、それは大型店から買うのか、小売店から買うのかを分析している。行政にも積極的に提案して住み続けられるまち、歩いて暮らせるまちづくりをしたい」と訴えました。
 滋賀県立大学の水原渉教授はイオン出店の審議内容を紹介しながら、改正「まちづくり3法」やイオン出店の問題点などを分かりやすく説明。「イオンの出店予定地は市街化調整地域で、原則的に大型開発はできない。世論は大型店規制に60%が賛成するなど変わりつつある。出店させないため、開発審査会に働きかけるなど、あらゆる手を尽くすべき」と強調しました。
 フロアーから「私は小さなスーパーを経営している。100歳のお客さんもいて、地域に密着した利便性のある店でありたいと頑張っている。学区では食料品店は2軒だけ。うちの店や商店街がなくなったら、買い物する場がなくなってしまう。だから、きょうは参加した」との発言があり、会場から大きな拍手が起きました。
 「考える会」では(1)草津市の3月議会に向けての1万署名(2)知事への申し入れと関係審議会への申し入れ(3)「考える会」を広げる‐ことを提起しました。
 (滋賀県連・廣田耕康通信員)
 
 
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