全国商工新聞 第3389号2019年12月9日付
消費税廃止各界連が開いた10%増税を告発する各界懇談会
消費税廃止各界連絡会(各界連)は11月27日、「10%増税を告発する各界懇談会」を開きました。全国各地から60人が参加。悪影響を与えている10%増税の実態を出し合い、5%への減税を実現するため、街頭宣伝や署名行動、地元国会議員への働き掛けをさらに強めようと話し合いました。
中山眞事務局長が集会の趣旨を報告。わずか2カ月足らずで10%増税が重大な影響を与え、小売店などが閉店に追い込まれている実態を明らかにし、「社会保障は連続改悪され、国の借金も増え続けている。生活費非課税、応能負担の原則に反する消費税は存在そのものが許されない」と強調。「大企業、富裕層優遇の不公平税制をただし、税金の無駄遣いをなくせば財源はある。それぞれの団体から5%に戻せの声を発信しよう」と呼び掛けました。
参加者が10%増税の影響や取り組みを報告。全国商工団体連合会(全商連)の星実副会長=印刷=は複数税率の煩雑な実務や免税業者の取引排除の動きを紹介。「国は中小業者をつぶそうとしている。取引高税(1948年)を1年4カ月で廃止させた経験に学び、奮闘する」と決意を述べました。
全商連婦人部協議会の塚田豊子会長=自動車販売・修理=は「会計ソフトを10%対応にバージョンアップしたが、8%の品目は手作業で税率を変更しなければならない。複雑な実務をなぜ、やらされるのか。5%に戻せと声を広げる」と力を込めました。
他の団体からも「増税前の駆け込み需要が全くなく、建築着工件数が減少している。5%引き下げが野党の共通政策になるように働き掛けたい」(中小建設業者制度改善協議会)、「非正規雇用の夫婦は年収250万円。80代の女性は年金だけでは生活できず、清掃の仕事に出ている。声を上げ、生きづらい社会を変えよう」(新日本婦人の会)など報告されました。
消費税をなくす会の木口力事務局長は「なぜ5%への引き下げ、廃止を求めるのかを学習し、宣伝・署名を強め、共通政策にするよう野党に求めよう」と提起しました。