全国商工新聞 第3362号2019年5月27日付
岩手・一関民主商工会(民商)は、中小業者の営業を破壊するインボイスについての理解を深め、反対の世論を強く大きくしようと、支部を主体とした学習会を開催し、会員同士で学び合っています。
川崎支部の学習会(4月12日)には4人が参加しました。事務局長が講師を務め、インボイスが免税業者に与える影響を説明。参加者の計算ノート(帳簿)を用いて、消費税を課せられるか否かを確認しました。その結果、全員が大企業と取引があり、課税業者になる公算が高まりました。
Yさん=養鶏=の消費税額を試算すると37万円にも。「こんな額、払えないですよ。(商売が)つぶされてしまう」とショックを受けた様子。Mさん=建築=の試算では15万円に。「払いたくても払えないってば」とこちらもビックリ。「元請けから消費税分をもらえるかも分からないのに。どうしろって言うのか」と怒りをあらわにしました。
最後に、司会を務めた副会長=建築=が「10月の増税を阻止すれば、インボイスも吹っ飛ぶ。みんなで力を合わせよう」と呼び掛けて意思統一しました。
大東支部の学習会(4月23日)には7人が参加しました。免税業者の会員が、課税業者になることを迫られるか否かについてチェックすると、7人中2人に消費税がかかってくることが判明。常任理事を務めるIさん=建築=が納税額を試算すると38万円になり、「商売をする気がなくなるよ。何のために働いているんだ」とグッタリ。
自由討論では、副支部長=自動車販売=が「結局、インボイスって免税業者に消費税をかける。つまりは大増税」とした上で、「アメリカから戦闘機を147機も買って、2兆円近く無駄遣いしたり、デタラメだ。その分を業者に負わせるなんて許せない」と激怒。参加者も深くうなずき、今年10月の増税をまずは食い止めること、1人でも多くの業者にインボイスの恐ろしさを伝えきることを決めました。