消費税10%阻止へ
参院選で審判を

全国商工新聞 第3360号2019年5月13日付

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増税中止の思いを訴える全商連の鎌田保副会長

 消費税廃止各界連絡会は4月24日、東京・JR新宿駅で10月からの消費税10%中止を求める署名宣伝行動に取り組み、27人分の署名を集めました。
 年金生活を送る下津浩明さんは「年金だけでは生活できず、預金を取り崩している。10%になれば、さらに生活が圧迫される」と署名。60歳の男性は「消費税が10%になれば、買い控えが起き、景気は悪くなる」と増税に大反対。「墜落事故を起こすような戦闘機などを買うなら、その分の予算を他に回すべき」と政府の税金の使い方を批判しました。
 各弁士がマイクを握り、増税中止を訴えました。全国商工団体連合会(全商連)の鎌田保副会長は、価格競争の中で値引きを迫られ、利益が上がらないのに、売り上げが1000万円を超えると消費税を納めなければならない中小業者の実態を紹介。消費税が低所得者ほど負担の重い不公平な税金であることを示し、「国民こそ憲法に基づく主人公である。私たち主人公が消費税増税を中止させよう」と署名を呼び掛けました。
 全国保険医団体連合会の住江憲勇会長は、経済的理由による治療中断、受診抑制が起きている実態を告発。消費税をなくす東京の会の林幸二事務局長は、消費税10%への増税を、署名の力で二度延期させてきたことを紹介しました。農民運動全国連合会の藤原麻子事務局次長は、農家の約9割が免税業者であり、インボイス制度が導入されると取引から排除される恐れがあると指摘し、「今回の増税は、これまでと次元の異なる農業破壊税。必ず中止に」と訴え。中央社会保障推進協議会の是枝一成事務局次長は、自民党の中からも、増税延期の声が出ていることを紹介しました。全国労働組合総連合の斎藤寛生常任幹事は、すでに先取りで値上がりが相次いでいることを話し、「給料は上がっていないのに、物価は上がる。低所得者をいじめる制度になっている。なんとしても消費税10%を止めよう」と訴え。
 日本共産党の宮本徹衆院議員は、社会保障に使われず、法人税減税などに使われてきたことに触れ、「この間の衆院補選で自民党は2連敗した。夏の参院選で力を合わせて、消費税増税ストップの強烈な審判を下そう」と訴えました。

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