「そんな税額、払えんわ!」
班会で計算版下活用しびっくり

全国商工新聞 3351号2019年3月4日付

課税業者になったら大変

Photo
課税業者になったら消費税の負担がどうなるのか、班会で計算している大阪・西区民商

 「消費税の課税業者になると消費税の新たな負担はどのくらいになるの?」-。大阪・西区民主商工会(民商)は班会で自主計算パンフ(全商連作製)を読み合わせた後、「消費税計算版下」(大商連作製)を活用し、消費税の納税額を計算。その金額の大きさに悲鳴が上がっています。
 スナックのママさんは、500万円の売り上げで消費税の納税額は約30万円に。「えっ、その分、利益が減るってことやろ? そんな額、払われへんわ」と激怒。お客さんはサラリーマンも多く、「会社の経費で落とすから領収証を出して」という人もいます。「インボイス(適格請求書等)が発行できるように課税業者にならんといかんの? そしたら店を続けられへんわ」と二重に怒っています。
 2次下請けの鉄工業者の会員は、売り上げが600万円から700万円を推移。消費税を計算すると納税額は約30万円。「消費税の負担も大変やし、インボイスを発行できなかったら親会社は、うちと取引をやめて課税業者に仕事を回すようになる」と不安を感じています。
 神囿満雄会長=金属加工=は「大商連の版下は免税業者が課税業者になった時の税負担が分かりやすいので会内だけで活用するのはもったいない。昨年、商店街を訪問した時も、インボイスを知らんかった業者が多かった。もっと広く会外にも知らせて署名を集めよう」と呼び掛け。「消費税計算版下」の裏に「なんでも相談会」の案内を入れたチラシ3000枚を印刷して商店街に配布しました。
 民商では課税業者30人(個人事業者)のうち約半数が消費税を一括で納税できずに分納しています。「これ以上、税率が上げられたら商売をつぶされる」との声が上っています。さらに10月の10%への引き上げ中止の署名を広げようと話し合っています。

▽「消費税計算版下」(大商連作製)は「民商おおさか」のホームページからダウンロードできます。

ページの先頭