複数税率に怒り新た
湖東税理士招き学習会=北海道・北見民商

全国商工新聞 第3326号9月3日付

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複数税率やインボイス制度の問題点を学んだ北見民商の学習会

 北海道・北見民主商工会(民商)は8月5日、湖東京至税理士を招き「複数税率、インボイスの学習会」を開催。会内外から約60人が参加しました。
 湖東税理士は、8%に据え置かれる食料品の中でも、容器やラベル、流通コストなどには10%の消費税が掛かるため「物の値段が下がることはなく、上がることが予想されるため、軽減には当たらない」と説明。政府が、企業に対して増税前の値上げを奨励していることにも触れ、「価格の決定権はあくまでも企業側にあり、大手食料品メーカー、飲料品メーカーなどは増税を見越して値上げを予定している」と指摘しました。
 インボイス制度について、税務署が発行する「事業者登録番号」を請求書、領収書などに記載しなければ「適格」とは認められず、取得するためには免税業者でも消費税の納税義務者にならなくてはいけないと話し、番号の発行ができないことで商取引から排除される可能性があり、半ば強制的に制度に組み込まれる危険性があると強調しました。
 湖東税理士は「ヨーロッパでは大企業の輸出戻し税が問題になっており、抜本的に見直して、2025年には廃止する方向で話し合いが進んでいる。また、消費税がないアメリカでは国から企業への『リベート』との批判があり、日本など各国に税率引き下げを迫っている」と紹介。「自民党内でも増税反対の声があり、増税は幅広い人が反対の声を上げれば阻止できる。不公平な税制をただせば、財源を生み出すことは可能。多くの国民があと一押し運動を盛り上げれば、消費税をなくすことはできる」と訴えました。
 大手のように値上げできないと話すTさん=飲食=は「会計処理も大変になることがよく分かり、とてもやっていられない。反対しないとどうしようもない」と話し、Kさん=農業・食品加工=は「これが実行されたら、今でも仕事でいっぱいなのに、記帳する時間をつくるのが大変になる。支部で学習会をして、署名を集める」と決意を語っていました。
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