統一地方選挙迫る
要求と政治を結ぶ対話強めよう

全国商工新聞 第3353号2019年3月18日付

 統一地方選挙が迫ってきました。大阪を加えた11道府県の知事や41道府県議とともに、政令市や市町村の多くで首長や議員を選ぶ政治戦が4月7日と21日に投票日を分け、行われます。
 今回は7月の参議院選挙の前哨戦でもあります。消費税増税や改憲を断固阻止し、切実な要求実現へ地域から政治の流れを変えることが求められます。
 住民福祉や暮らしの分野では、国保の制度改善が待ったなしです。高すぎる国保料(税)が強権的な徴収と相まって国民皆保険を掘り崩してきたからです。
 無収入でも負担させ、家族の頭数で負担が増える平等割や均等割は、全国知事会も求める1兆円の公費投入で廃止するべきです。また、積み増した自治体基金を活用し、国保会計への法定外繰り入れを継続し、むしろ増やすべきです。料(税)の算定で扶養や配偶者控除なども差し引くべきです。低所得者向けの減額・免除を拡充しつつ、傷病・出産手当の創設に踏み出し、医療保険の違いによる給付差別も是正するべきです。
 地域経済の活性化では「売り手よし、買い手よし、世間よし」の施策拡充が不可欠です。地域の特性からまちづくり、ものづくり、商店街振興、再生可能エネルギーの普及、農商工連携などを提案するなら、循環型地域への展望を広げられます。
 カジノの誘致や違法民泊の野放し、自由貿易協定による市場開放では「地域こわし」が進むばかりです。地域を根底から支える生業の再建や小企業・家族経営の振興、住民要求に応える防災・減災のしくみ、被災者の苦難に心を寄せた支援などの拡充も待たれています。
 安倍政権は、2019年度政府予算案の衆議院通過を数の横暴で強行しました。しかし、統計不正の真相解明にも背を向けたまま消費税増税に固執し、米国製兵器の「爆買い」や原発再稼働、辺野古新基地建設に突き進む姿勢に、広範な国民が憤りと危機意識を高めています。
 世論と運動こそ政治を動かす力です。主権者意識を高め、切実な要求と政治を結ぶ対話運動を大きく展開しましょう。

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