玉城デニー沖縄県知事が誕生
安倍政権打倒めざす共同の力に

全国商工新聞 第3332号10月15日付

 9月30日に行われた沖縄県知事選挙で、急逝した翁長雄志知事の遺志を継ぐ玉城デニー候補が知事選挙史上最多の39万6632票を獲得して当選しました。自民・公明・維新や官邸の全面支援を受けた佐喜真淳氏に8万票もの大差で勝利した意義は極めて大きいものがあります。
 第一に、安倍政権が狙う辺野古新基地建設を許さないという、揺るぎのない県民の意思を示したことです。これは、3選をバネに改憲と消費税増税の強行を狙う安倍政権の出鼻をくじく痛打となりました。
 第二に、大争点の辺野古新基地建設を隠し、利益誘導と締め付けで企業・団体を従わせ、期日前投票への大量動員で決着をつけるという民主主義破壊の選挙戦術を打ち破ったことです。
 第三に、オスプレイ配備撤回、普天間基地の閉鎖・撤去を求めた「『建白書』実現」で結集した「オール沖縄」の力で勝利したことです。一致する要求で市民と野党が共闘すれば、来年の参院選で与党を少数派に追い落とすことができることを鮮やかに示しました。
 全商連は7月、「基地なき経済発展をめざす沖縄行動」を開催し、第1回理事会の特別決議で全国支援を呼び掛けました。「辺野古新基地阻止、基地に頼らない経済発展を」DVD300枚や号外1号3万枚、2号2万枚を作製し、宣伝カーを沖縄に送るなど宣伝戦を後押ししました。全国の民商・県連から延べ472人が駆け付けて支援しました。地元の民商・県連は、「基地に頼らない経済発展」をめざし、中小業者の要求実現の選挙としてたたかい、勝利に貢献しました。
 この選挙で惨敗した安倍政権に、辺野古新基地を沖縄県民に押し付ける資格はありません。米軍が奪った普天間基地の土地を住民に返し、不平等な日米地位協定を改定すべきです。
 第4次安倍改造内閣が行おうとしている改憲、消費税増税に多くの国民が反対しています。この政治選の勝利を、市民と野党が結束し、立憲主義、民主主義、平和主義を踏みにじる安倍政権打倒の力にしていくことが求められています。

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