全国商工新聞 第3377号2019年9月16日付
自分の言葉で実態や施策拡充を訴えた千葉県青協の初めての県交渉
地域経済振興と若手事業者への施策拡充を-。千葉県連青年部協議会(県青協)は3日、県交渉を行い県青協三役をはじめ11人が参加。県からは経済政策課をはじめ20人が対応しました。業者青年の実態や施策の拡充・周知とともに、「消費税の10%への増税中止」「中小企業の社会保険料の事業主負担の軽減措置」など、国に要請することも求めました。
まず、補助金の申請方法や書類の簡素化を要請。東京都新宿区まで申請に行った経験を紹介し、「申請場所が遠く、申請の書類も煩雑となると、助成金をもらうより、その分働いた方がよいとなってしまう。地域で申請ができるようになれば」と求めると、「労働局との懇談で、今回の意見を伝える」と回答しました。また、制度の周知方法として、「デザイン業者などの意見も参考にしてはどうか」と提案しました。
船橋市で営業している参加者は、個人や中小企業への健康診断助成などの健康面の取り組みを要請。「り患しても、数カ月の助成があれば、廃業にならず事業継続できる」と強調しました。
議長は、本社の節税対策として正社員からフリーランスにされた知人の例を紹介。千葉市でデザイン業をしている参加者は「仕事の有無によって収入に波がある。その中で国保や市県民税などを払わなければならない」と訴えました。交渉の中で、県にフリーランスの問題に対応する部署がないことが明らかになり、実態把握を要請しました。
高すぎる国保料・税の引き下げについて、「国保制度への大幅な国庫負担の増額」を国に要望するよう求めました。
千葉県青協は昨年の総会から、県議を招いて学習し、県への要請書を授けていましたが、「自分たちの実態を直接伝えたい」という気持ちが高まり、今回の県交渉となりました。副議長は「この取り組みを今回だけで終わらせず、2年、3年と続けていきたい」と意欲を語りました。