業者青年の要求実現へ
実態示し政党要請

全国商工新聞 第3363号2019年6月3日付

参院選政策に生かして

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業者青年の実態と要望を伝え、政策に生かすことを求めた政党要請(上:日本共産党、下:国民民主党)

 「業者青年の地位向上めざし、業者の実態を届けよう」-。全商連青年部協議会(全青協)は5月20日、政党要請を実施し、日本共産党、国民民主党、社会民主党の3党と懇談。参院選を前に、業者青年の経営基盤の安定と地位向上の政策を求めました。また、前日の19日、東京・全商連会館で第3回幹事会を開催し、三役・幹事29人が参加。将来を担う業者青年の経営、暮らしを発展させる青年部運動を広げようと話し合いました。

 全青協の政党要請行動では、日本共産党、国民民主党、社会民主党の3党と懇談しました。
 消費税10%への増税および軽減税率の実施中止やインボイス制度の導入中止・撤回、社会保険料の軽減策の実現、国保料(税)引き下げのための国庫負担引き上げ、事業承継支援の充実-など、9項目を要望。佐々木亮議長は「7月に行われる参院選の政策にも生かしていただいて、全国の中小業者、今後、中小業者になり得る人たちが商売をしやすくなる社会にしてほしい」と話しました。
 参加した青年からは、「イラストレーターは、『3万円でよろしく』と税込み価格での依頼が当たり前。消費税を転嫁することに理解を得られない」「親方との関係は、仕事だけではない。お金のことでもめたくない」などインボイス制度導入による不安や、「消費税が、業者を廃業に追い込むだけでなく、新しく事業を始める人の障害になる」と訴えました。
 また、「正規で雇い入れ、手取りを減らさずに対応しようとすると、社会保険の企業負担が重くのしかかる」「一緒に仕事をしている業者2世は、親の事業の大変さを知っている。将来の生活に不安を覚える人もいる」など業者の実態を紹介し、社会保険制度の見直しや承継支援制度の充実、創設を求めました。
 山名孝明副議長は「参加者それぞれの思いを話すことができ、数こそ力、を実感した。自分ひとりでは話せないことも、みんなでまとまって話せたのは、全青協があったからこそ。今後も、政党要請をやっていきたい」と意欲を語りました。

増税を止める 日本共産党

 日本共産党は、辰巳孝太郎、岩渕友両参院議員が出席し懇談。要望の全項目で「しっかり受け止め、実現を図りたい」と受け止められました。辰巳議員は「今、消費税を引き上げられる時じゃない。『増税ストップ』の世論が高まれば止められる。政治のあり方を抜本的に変えないといけない」と述べ、岩渕議員は「消費税増税中止のチャンスが、今度の参院選。力を合わせ、商売が続けられる政策をめざしましょう」と強調しました。

要望は政策に 国民民主党

 国民民主党は、中小企業政策の柱が社会保険料負担軽減であることや、軽減税率、ポイント還元に反対であることは一致できるとし、「要望について、政策に生かしたい」と述べました。

憲法を生かす 社会民主党

 社会民主党は、「『憲法を生かす』が党のスローガン。参院選でも重要争点だと考えている」と話しました。

サクセション成功を 全青協第3回幹事会

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活動交流や青年部の魅力、外へのアピールを話し合った全青協幹事会

 全青協は19日、第3回幹事会を開き、佐々木議長が「全国の活動を交流し、県や地域に持ち帰り、今後の活動のきっかけにしてほしい」とあいさつ。政党要請について「参院選に向け、各政党に要求を届け業者青年が仕事をしやすい社会にしていこう」と呼び掛けました。
 根本遼事務局長が、幹事会決議案、第44回定期総会開催について(案)、政党要請の要望書を提案しました。
 討論では「1月から3月で117人拡大した。フリーランスや若手の一人親方などの入会が多かった」(大阪)、「北九州ブロックの青年部で活動が活発。学習を中心に取り組んでいる」(福岡)、「県青協でも、消費税反対の署名に力を入れている」(静岡)など、各地の活動を交流。仲間づくりについて、「青年の方が拡大に抵抗は少ない。魅力を知れば周りに伝える」(北海道)、「民商と青年部が話し合える密な関係が重要」(島根)、「青年が入ったことで、支部の雰囲気が明るくなり、前向きな議論ができるようになった」(長崎)と、青年部の魅力を広げ、若者が集まることで、民商全体が元気に前進できることが話されました。
 また、実施期間に入った民商サクセションについて、各県の取り組み状況を報告。民商内や青年部だけでなく、会外へ民商の魅力をアピールする企画としても計画されています。
 根本事務局長がまとめ報告。「民商や婦人部とも力を合わせ、部員自身が楽しみながら、外に向かって輪が広がる運動の好循環をつくっていこう」と呼び掛け、「好循環の第一歩として、民商サクセションを全国で大きく成功させよう」と強調しました。
 全青協も加盟する中央青学連が主催するSNSでの「#選挙に行こう」運動を紹介し、選挙への主体的な取り組みを呼び掛けました。

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