全国商工新聞 第3336号11月12日付
新潟県商工団体連合会(県連)と県連青年部協議会(県青協)は10月28日、新潟市内で第4回ビジネススキルアップセミナー「心をつかむ宣伝広告」を共催し、会内外から40人が参加しました。青年部員の「効果的な宣伝のスキルを身に付けたい」という要求から、販売集客コンサルタントを講師に招きました。
第4回を迎えた新潟県連と県青協共催のビジネススキルアップセミナー
県青協の長崎誠副議長が開会あいさつ。「セミナーで学んだことを、自分のスキルの一つにしていただきたい」と呼び掛けました。
「お客さま満足から、お客さま感動の時代へ、期待を上回るサービスやお客を喜ばせる“何か”を提供することが重要です」-。講師は、買い物をするお客の心理から「また来たい」と思わせる接客や店づくり、POP広告の書き方・注意点など、具体例をプロジェクターで示しながら解説しました。
商品を紹介する販促物は「価格訴求から価値の訴求を重視することが大切」とし、「今が旬、糖度12度」「無農薬、化学肥料不使用」などの情報を大きく載せることで、お客の購入促進につながることを実例を示しながら紹介。「お客さまは『失敗したくない』『損したくない』との思いで買い物をする。だからこそ『買う理由』『選ぶ理由』を伝えることが大切」と語りました。
また、「売り上げの80%は20%のお得意さまによって作られている」ことを紹介し、お客の固定化、リピート客を増やすことの大切さに触れ、人の心を動かすには「感謝を形に表す」ことだと指摘。ある病院が100人の新患者にお礼などを記載した「サンキューレター」を送った結果、30人が新たにファンになってくれたことを上げ、顧客獲得でも消極的にならずにアピールしていくことの大切さを強調しました。
お客との接点の持ち方考えたい
今回のセミナーに参加した佐渡民主商工会(民商)のOさん=工務店=は「これまでお客目線に十分立てていなかったように思う。サンキューレターなども参考に、お客さんとの接点の持ち方を考えていきたい」と手応えを感じた様子でした。今年4月に化粧品店をオープンした上越民商のNさんは「ホームページやSNSなどで宣伝をしているが、更新が滞るなど、中途半端になっていた。SNSを見て来られるお客さんもいるので、自分の商売に自信を持って、お客さんに知ってもらえるように、今回学んだことを実践していきたい」と決意。ホームページやネットショップの代理制作やサポートをしている新潟民商のUさんは「価格だけでなく、価値を伝えることは、意識しないとできない。紹介された実例も参考に、ホームページ・ネットショップの制作で、今まで以上に表現していきたい」と語りました。
渡部睦夫県連会長が閉会あいさつを行い、「今回得た知識を生かして、商売繁盛につなげていきましょう」と呼び掛けました。
今回の企画では、岩澤健県連副会長らがにいがた産業創造機構(NICO)に出向いて講師を依頼。NPO法人ワーキングウーマン・サポートセンターに保育士を依頼し、初めて保育の体制を整え、1歳から小学5年生の子どもたちも楽しく過ごし、「次も託児をお願いしたい」と感想が寄せられました。