第15回中小商工業研究交流集会 @shizuoka ――――――――――――――――

  HPニュース <bS> 2007年8月21日
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猛暑が続いておりますが、商工交流会もあと2週間と迫ってきました。
現地ではお盆休みも返上し、準備が急ピッチですすめられています。


[今回の目次]
*基調講演 吉田敬一先生の概要
*特別報告 素人の乱 松本 哉さん
*《待ってます静岡!!熱烈歓迎静岡!!》現地からのメッセージA


●基調講演「ふみ出そう、憲法を力に。地域から発信しよう、中小商工業の輝きを」
☆駒澤大学教授 吉田敬一さん

1.ふみ出そう、憲法を力に:"奪いあう経済"から"育てあう経済"へ

@憲法改悪は多国籍大企業とアメリカ資本にとって新たな利潤源創出の必須条件
 
アメリカ発の構造改革政策の下で、日本の社会・経済の仕組みは土台から改造されつ
つあり、その最後の仕上げが平和憲法の改悪です。今なぜ憲法改悪なのか?憲法の何
が、何のために変えられようとしているのか?その結果は、国民と中小業者にとっ
て、どのような影響がもたらされるのか?

A貧困と格差の拡大をメインエンジンとする構造改革路線にSTOP!
 
構造改革政策の狙いはアメリカ主導のグローバリゼーションへ対応できる社会・経済
システムづくりである。今や経済分野に留まらず、福祉・医療、教育など市場原理を
適用すべきではない領域にまで構造改革政策が導入されつつある。地域という空間は
完全に金儲けの空間に造りかえられようとしている。

貧困と格差の拡大、地域コミュニティの空洞化の原因をしっかりとつかみ、アメリカ
製の海図と羅針盤まかせでなく、日本製の海図と羅針盤で人間を大切にする個性豊か
な地域社会づくりに向かって舵を切り換えよう。

2. 地域から発信しよう、中小商工業の輝きを!

@少子高齢化時代のキーワードは「コンパクトシティ=歩いて暮らせる街」

少子高齢化社会への対応の基本は、安心して子どもを産み育てられる雇用・労働・生
活環境づくりである。雇用の8割を占め、地域社会に雇用の場を提供する中小企業・
自営業の安定した発展は持続可能な地域づくりの基本である。工業団地に刑務所を誘
致しなければならないような事態は、一人前の先進国としては失格である。

また子育ては、家庭・学校・地域が三位一体となってこそ効果を発揮する。多様な世
代・条件の人々が地域に定住して生まれるのがコミュニティである。団塊の世代の"
地域デビュー"が話題になる昨今、中小商工業が輝かずに、住民が誇りと愛着を持つ
街づくりは出来ない。

少子高齢化時代の到来は、志の高い中小商工業者の出番を待っている。

A文化の香る街づくりと地域に根ざした中小商工業の出番
 
構造改革政策の主役である大企業は日本の各地域を世界の中の一つの地域として位置
づけ、自らにとって役に立つ規模・人口構成に再編しようとしている。平成の自治体
大合併や道州制導入の策謀などはその一端である。国民のためではなく、多国籍大企
業とアメリカの利益を中心に地域が改変されようとしている。

平和憲法の理念を大切にし、国民生活の質的向上、安心してくらせる街づくり、働く
ために故郷を離れる若者をなくすためには、企業家・業者・地域住民および自治体が
手を握り合って自立的・自律的な地域経済基盤を創出しなければならない。

文化の香る街づくりの営業上のプレーヤーとして、大企業・量販店ではお手上げの中
小商工業者ならではの役割をきちんとつかみ、"なくなったら、お客様が困る店"づく
りにチャレンジしよう。

輝け中小業者の心意気、共に創ろう文化の香り豊かな地域社会!


●特別報告「素人の乱」
☆高円寺駅前で雑貨&リサイクル経営・松本哉さん

高円寺駅前で雑貨&リサイクル『素人の乱』を経営し、ユニークなまちづくりで話題
をまきおこしている松本哉さんが登場します。現在『住民と自治』に「ちゃぶ台かえ
し」を連載中。

「…メガネ屋の看板とか工事現場のポールなどのマヌケグッズも、これでもかと店頭
に並べ、効率化・無機質化しているまちと対決している。

で、案の定「うおお!これはくだらなくていいね〜などと老若男女問わず反応がよ
く、まちに"遊び"が広がっていく!またリサイクルショップは要らないものを買い取
り、欲しい人に売るので、物が無駄にならなくていい。

わざわざ出かけて新品を買い、不要になったらゴミに出しているんじゃ、もったいな
いし環境に悪いし金はかかるしロクな事がない。要するにリサイクルショップは地域
の中で物を融通しあう中継点。掃除して修理して、また長持ちする物として次に渡
す。

これはすばらしい!で、個人商店だとわりと狭い地域で仕事をするので、坂本さんち
のタンスが中村さんのところへ行って、吉田畳店のテレビが裏のおばあちゃんの所へ
…。と超ローカルで、おまけに一方的に売るだけでなく、買ったり直したりもするの
で、お客さんとやたらと仲良くなってきて、商売だか遊んでいるんだかよく分らなく
なってくる。

まちを面白くしつつ、物の動きも自分たちでやりくりする。これがいいのだ。」


●現地からのメッセージ 《待ってます静岡!!熱烈歓迎静岡!!》A 

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『静岡人は新レモン好き!!』と言われているかどうかわかりませんが、メーカーでは
新製品を売り出す際に情報収集のために一部の地域で販売してその様子をみることを
やるそうですが、その採用地として静岡がよく使われると聞いたことがあります。

たばこのセブンスターが販売されるとき、全国販売される一年前に静岡ではすでに販
売されていてその売れ行きの状態をみて、当時の専売公社が全国販売に踏み切ったと
いうのは、有名な話として此の地ではよく知られています。

安本文彦(やすもとふみひこ)静岡民商会長・印刷業


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