声明・談話
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被害救済は急務の課題 金利引き下げなど直ちに
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2006年11月1日 全国商工団体連合会 |
政府は10月31日、サラ金など貸金業者に対する規制を強化する「貸金業法案」を閣議決定し、今国会に提出した。
同法案は、多重債務問題の温床である「グレーゾーン金利」を撤廃することや「みなし弁済規定」を廃止するなどの内容を盛り込み、当初案に盛り込まれていた「高金利特例」の導入や金利区分変更による実質上の金利引き上げを撤回したことは大きな前進である。これは、多重債務解決を求める世論と運動の成果である。
しかしながら、「グレーゾーン金利」などの多重債務問題解決に関する条項の施行が「施行後2年半以内」としている点は、この間に新たな多重債務者を生み出す要因を残しており、極めて不十分と言わざるを得ない。さらに、同法案に見直し規定があることも見過ごすことはできない。
多重債務問題の深刻化と被害救済は急務の課題であり、直ちに金利引き下げなどの措置をとるべきである。
同法案は「経過措置等」として、関係省庁間の連携強化で、資金需要者への資金の融通を図るための仕組みの充実に努めなければならないとしている。
政府がすすめる金融改革によって、信用保証料率の段階化など信用リスクに基づく選別融資がおこなわれ、また、部分保証の導入も検討されている。
これらが、中小企業の資金調達をいっそう困難にし、多重債務被害を生み出す要因の一つとなっている。市場原理に基づく金融改革ではなく、中小企業が求める制度への改革をすべきである。 |
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