調査
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依然厳しい経営状態
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重くのしかかる消費税
06年上期営業動向調査 |
全商連付属中小商工業研究所はこのほど、「06年上期・営業動向調査」(3月実施、回答者830人)の集計結果をまとめました。 |
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前回の調査(05年下期)に比べて、製造業を中心に売り上げ、利益ともに、わずかに悪化傾向が弱まりましたが、「売り上げ」が「減った」が55・3%、「利益」が「減った」が59・6%に上っており、依然、厳しい状況は続いています(図表(1)(2))。
また、「経営上の困難」として「消費税問題」が大きく浮上してきたことも、今回の調査の特徴でした。
「売り上げ」のDI値(「増えた」事業者の割合から「減った」事業者の割合を引いた数値)を6業種別で見ると、改善幅が大きいのは金属製品・機械器具製造業でマイナス9・9%(前回マイナス27・9%)と水面下に近づきつつあります。しかし、最もDI値の低い宿泊・飲食業はマイナス63・3%(前回マイナス72・2%)となっており、業種間での格差が見られます。
「利益」のDI値は全体でマイナス52・2%(前回マイナス59・9)と悪化傾向が弱まりましたが、どの業種も改善幅が狭く、利益確保が困難な状況がうかがえます。
原材料・商品の仕入れ値は「高止まり」
「原材料・商品の仕入れ値」のDI値(「上がった」事業者割合から「下がった」事業者割合を引いた数値)は、41・3%(前回比1・3ポイント減)と「高止まり」の状況です。業種別では金属製品・機械器具製造業では、仕入れ値が「上がった」事業者が73・8%(前回比10・9ポイント増)と急上昇しています。一方、「単価・マージン」はマイナス29・4%(前回マイナス33・0%)と上昇幅がわずかです。
自由解答(ひとこと)欄には「昨年後半からの原油価格高騰は、われわれの業界にとって資材を石油製品に頼っているので影響は相当なもの。一部業者は価格改定に踏み切っているが、パパ・ママで店を切り盛りしている業者は踏み切れないため、利益減少になっている」との声が寄せられており、仕入れ値の上昇に見合う「単価・マージン」が十分確保できないことが利益を圧迫している状況をうかがわせています。
「困難」として「消費税問題」が過去最高に
消費税法「改正」による新規課税業者が初めての申告を迎えるなか、「経営上の困難」として「消費税問題」が30・4%(前回比4・4ポイント増)と過去最高となりました。
特に金属・機械器具製造業で36・6%(前回比15・4ポイント増)と最も高く、前回比を大幅に上回っています。次いで建設業が34・1%(前回比5・1ポイント増)、宿泊・飲食業は33・3%(前回比1・7ポイント減)です。
赤字が12万円でも消費税額28万円に
消費税に関する自由回答欄には、「本則課税になり、消費税が増えた。ある程度予想して積立預金もしていたが、大幅な不足となり、個人預金を倍にしたが資金繰りが大変」(製造業)、「今年から納税者になったが赤字が12万円になり、消費税が28万円になった。分納の手続きをしたが、これからが大変」(サービス業)、「消費税の初めての申告で17万円かかりますが、まったく払うめどが立ちません」(飲食業)との声が多く寄せられ、「払えば食えず、食えば払えぬ」消費税の実態が浮き彫りなりました。 |
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