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小規模工事
小規模工事の受注広がる
北海道・帯広民商 登録制度の改善さらに
 北海道・帯広民主商工会(民商)の運動で、帯広市に03年10月1日から実施させた小規模修繕工事登録制度が好評です。このほど市がまとめた05年度集計では、件数403(04年度209件で2倍)、発注した事業所数は42(同34、24%増)、発注額2182万円(同1163万円、88パーセント増)と大幅に増加しています。
 小規模修繕の対象となる30万円までの発注総額は9710万円(うち小規模修繕工事22・5%)と、まだ制度の活用は低いものの、市の努力で広がっていることが分かります。
 発注先は教育委員会や住宅課などが多く、地域の学校や市営住宅などで増えています。
 地域の業者として責任を持った仕事をしたことにより、発注先との信頼関係が少しずつ築きあげられていること、市の働きかけで発注先への認知度が上がったことなどが発注増の要因と考えられます。
 1件当たりの平均工事額は6万円程度と小さな仕事ですが、小さくても手を抜かない小規模業者ならではのやり方で地域に貢献していることが分かります。
 スクラム支部の細野利勝さん(79)=大工=は、3年続けて仕事を受け、昨年は福祉センターや公園の障害者用トイレの棚とフックの取り付け工事を30カ所おこないました。
 細野さんは「移動に時間がかかるけど手間賃は確保されるので安心して仕事ができる」と言います。
 細野さんは施設管理者にアドバイスしてあげることもあり、喜ばれています。
 また、動物園のキリン舎の修繕を請け負った緑ヶ丘支部の車巧造さん(43)=建築設計=は、キリンがかんで壊さないよう施行方法を変えたところ、それ以降壊れなくなったと喜ばれました。その技術と信頼が買われ、「また動物園から仕事が来ている」と話しています。
 しかし、限度額が30万円と低いため、受注機会を狭めている実態もありました。
 さらに仕事は修繕(建築土木関係)総額の1割程度というのが現状です。民商では制度の目的を実現するため、問題点を一つひとつ解決し、仕事確保の運動を広げようととりくみをすすめています。
 
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