全国商工新聞 第3368号2019年7月8日付
新潟県商工団体連合会(県連)はこのほど、運送業や個人タクシー業の一人親方を対象とした「運送業一人親方労災事務組合」(運送業一人親方組合)を発足させ、新潟労働局から承認通知書が届きました。建設業関係の一人親方労災事務組合は各地で広がっていますが、運送業の一人親方を対象とした事務組合結成は全国でも珍しいものです。
発足した「運送業一人親方組合」には、県内7民主商工会(民商)から16人が加入。新津民商の長沢恵次さんが組合長に就任しました。
数年前から、建材業者やコンクリート製品の運搬業者から、「労災に入らないと、現場に入れてくれなくなった。なんとかならないか」などの声が、県連や民商に寄せられ、運送業の一人親方組合結成は、県連にとって大きな課題となっていました。
運送業者の声に応え、昨年4月に準備会を発足させたものの、集まった加入希望者は7人ほど。県労働局から「10人程度は必要」と回答され、いったんは断念しました。
しかしその後、「地域の商工会に相談したが、一人親方組合がない。民商の組合に入りたい」などの声も寄せられ、昨年12月に再度、準備会を結成。加入希望者が16人になったため、3月に設立手続きを行い、4月1日に承認されたものです。
労災加入の相談に乗った民商役員からは「労災加入しなければ仕事がなくなるという状況の中で、『民商に入会すれば労災加入できる』の声掛けは、まさに人助け」と話しています。