全国商工新聞 第3354号2019年3月25日付
セブン-イレブンの24時間営業に関しては、2009年にオーナー10人が、本部に対して、24時間営業の強制をやめるように求めて提訴している。裁判はオーナーらの敗訴で確定したが、このように相当以前から問題提起されていた。
記事にもあるが、コンビニ会計上、加盟店の費用負担は極めて重い。それでも、安価な労働力に依存できた時代には何とかなったのかもしれない。しかし、それが不可能となった今日、システムの再構築が求められているように思われる。
例えば、各店舗の立地等の事情に応じ、24時間営業店と非24時間営業店の混在に対応できる配送や経営指導(非24時間用のタイムスケジュールや見切り販売の指導スキルなど)の構築が必要となるだろう。他にも、加盟店が、適法かつ魅力的な時給や労働環境(社会保険加入など)をバイトに提供できるだけの利益を確保できるようにすべきだ。東京労働局によれば、2017年度、都内の95%以上のコンビニ店舗で労働関係法令違反が発見されている。
上記は考え得る施策の一例だが、オーナーが低報酬で際限なく働くことで店舗を維持しているという現状を改善し、持続可能なコンビニへと転換する必要があるだろう。