全国商工新聞 第3341号2018年12月17日付
建設産業の将来を学び合う参加者
「いのちと安全をまもる地域建設産業の発展に向けて-持続可能な経済社会をめざして自然エネルギーの活用を」をテーマに、第25回全国建設研究・交流集会が12月2、3の両日、福島県いわき市内で開催されました。全国商工団体連合会(全商連)や建設首都圏共闘などが主催。
全国から参加した建設労働者など320人が地域建設産業の発展に向けて交流しました。
「再生可能エネルギーと地域の自立」をテーマに原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟の佐藤彌右衛門副会長が講演。会津地域の電力需要は50万キロワット。一方、水力発電で生み出した500万キロワットが域外(東京電力など)に流出し、地域経済振興に役立っていない問題点を指摘しました。
日本型枠工事業協会の後町廣幸常任理事は、建設キャリアアップシステムの現状を報告。各専門工事会社を構成する職人一人ひとりのポイントの集計値が工事会社の評価点となり、評価点が高いところに公共工事での優遇措置などが想定されている現状を報告しました。
原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也筆頭代表委員は、「福島原発事故から7年8カ月、福島の現状」と題し講演しました。
全商連が担当した第4分科会「リフォーム」では、新建新聞社の三浦祐成社長が「リフォーム市場とリフォーム需要獲得を考える」をテーマに報告。人口減と新築住宅市場が縮小する中で、中古市場とリフォーム需要が高まる方向であること。町場の工務店が「選ばれる」ために、施主が抱える不安(品質、価格の妥当性等)を解消するため、宣伝方法などの工夫で差異化を図り解消していく方策などを語りました。