神奈川県商工団体連合会(県連)は6日、コロナ禍から中小業者の営業と生活を守る対策を県に要請。「新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」(協力金)の支給が遅れている飲食店4人など10人が切実な実態を訴えました。4月21日実施の「マスク飲食実施店認証制度」が、県民をスパイのように飲食店の覆面調査に駆り立てる制度であることをただしました。
県側は、産業労働局の森山克弘企画調整担当課長、和泉翼中小企業支援課長、埋橋美穂医療危機対策管理担当課長が応対。
県連の富塚昇会長=製缶加工=が「中小業者の実情をつかんで、支援を強化してほしい」と要望。①協力金の早期支給②まん延防止等重点措置に伴う全業種への支援③一時支援金の登録認定機関の体制充実を県として行う④PCR検査拡充⑤医療機関への減収補填⑥業者支援策充実や医療体制強化を国に要請―との要請書を提出しました。
立ち飲み店2軒を営む、横浜南部民主商工会(民商)の会員は「1軒が『閉店時間を証明できない』との理由で、昨年12月17日以降、協力金を受け取れていない」と告発。
川崎中央民商のお好み焼き店の会員は、1月12日~2月7日の申請が通ったのに、昨年12月18日~1月11日分が申請されていないとして給付が滞っていると指摘。「申請は確かにしている。紛失が後から見つかった例もある。事務手続きはどうなっているのか」と不信感をあらわにすると、「個別事例は調べて回答する」と約束しました。
「マスク飲食」の覆面調査について「飲食業者と県民の不信感をあおり、分断につながりかねない。県のホームページにも詳細がなく、実態は不明だ」と迫ると、「産業労働局への相談がなかったため、制度について応えられない。担当局に申し伝える」と答えました。