「滞納を犯罪者扱いやめよ」 東京・大田区内3民商など抗議 不適切な文書と区が認める|全国商工新聞

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納税者を犯罪者扱いするような文書の撤回を求めた3・13重税反対大田区実行委員会の大田区への申し入れ

 東京都大田区が、地方税が滞っている区民を犯罪者扱いをする文書を送り付けていた問題で、3・13重税反対大田区実行委員会は12月10日、同区に文書の撤回を求め、コロナ禍で苦しむ区民・中小業者に寄り添った徴収行政を行うことを要望。応対した総務課長は「(指摘を受けて)文書送付はやめている。適切なものではなかった」と誤りを認めました。
 申し入れは蒲田、大田、雪谷の区内3民主商工会(民商)の役員をはじめ、生活と健康を守る会や東京土建大田支部、大田労働組合協議会や東京南部会計事務所から14人が参加。区議会議員(共産)4人が同席しました。
 送られてきた文書は「文書催告→差押→強制捜索」と大きな文字で書かれ、「法に基づき差し押さえ処分を執行しています。銀行や保険会社の他に勤務先や取引先等にも調査を行います」「自宅や事務所等の強制捜索を定期的に執行…室内の財産の有無について捜索を行い、財産が発見された場合、ただちに差押えます」「至急、滞納分を納税課窓口で全額納付してください」と記されています。

大田区が滞納者に送り付けた強権徴収をにおわせる文書

 4年前にも同様の文書を区民に送り付け、同実行委員会が抗議し、区は「改善を検討する」と約束。国会でも高橋千鶴子衆院議員が予算委員会(2017年2月9日)でこの問題を取り上げ、区は文書を撤回しました。再度、文書が発送されたのは、国の指示によって区が徴収強化と滞納克服を掲げていたことが背景にあります。
 参加者は「4年前の教訓が生かされていない。どこが適切でないと考えているのか」「悪質と思えない滞納者に、なぜこのような脅しの文書を送るのか」と抗議。「コロナ禍で中小業者の経営や労働者の働く環境が悪化している中で、区の徴収強化に対して、納付相談が増えている」「『本人の営業や生活実態を聞くとは体裁のいいことを言っているにすぎない』と言い放った係長がいる。職員への教育を徹底してほしい」と強権的な徴収を改善するように要望。総務課長は「徴収に際しては区民に寄り添う税務を行いたい」と発言しました。

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