静岡・浜松民主商工会(民商)も加盟する「浜松・国民健康保険を良くする会」(良くする会)は11月2日、14人で浜松市議会を訪れ、鈴木育男議長に「国民健康保険料の改善を求める請願」署名4514人分を提出しました。10年ほど前から毎年、国保料引き下げを求める署名に取り組んでいるものです。
国保は、他の医療保険制度よりも負担が重く、給与収入300万円(4人世帯)で34万6700円と、協会けんぽの保険料17万9988円(加入者負担)の約2倍に上っています。
民商会員からも「確定申告で所得がゼロになっても家族(加入者)が6人いるため、年間の国保料(均等割、平等割)は46万6千円。とても払えない。昨年度の所得がゼロのためコロナ対応の特例減免制度も活用できない」など悲鳴が上がっています。
一般会計からの法定繰り入れ額の減少が国保料引き上げにつながっています。21億円を上回っている国保会計基金の一部を回せば国保料の引き下げは可能ですが、市は市民の願いに背を向けています。
署名提出で同会の代表世話人を務める浜松民商の疋田朋広会長は「コロナ禍で中小業者は危機的状況に追い込まれ、国保料が営業と暮らしを圧迫している。他の保険料に比べて高い。収入のない子どもに課せられる均等割はなくしてほしい」と訴えました。
鈴木議長は「確かに多少割高感はある。格差につながるので、医療制度の全体をどうしていくか、今後の方向性を一緒に考えていきたい」と要望を前向きに受け止めていました。
他団体からは「国保には傷病手当がないので、改善してほしい」などの要望が出されました。疋田会長は3日、厚生保健委員会で国保料の改善を求める意見陳述を行いました。